住まい購入の裏技、こっそり教えます(第4回)

湾岸はアリ? 地震を想定した住まいの購入術

2013.09.27 Fri連載バックナンバー

 東京大学地震研究所では、マグニチュード7以上の首都圏直下型地震が30年以内に発生する確率は83%と発表しています。首都圏に住まいを買うと、かなりの高確率で、まだローンが残っている中、地震に襲われることになります。そんな地震列島だからこそ、住まい選びは、一家の資産を守る上でも大きな選択です。

 

のど元過ぎた? 湾岸マンションの需要

のど元過ぎた? 湾岸マンションの需要 便利でおしゃれな地域として人気を集めていた東京湾岸エリアですが、東日本大震災直後から、マンションがぱったり売れなくなりました。原因となったのは液状化に対する心配。東北地方に比べ、関東地方では地震の揺れによる直接的な被害はそんなに多くなかったものの、新浦安や幕張、稲毛などの沿海エリアでは、地盤の液状化により、「道路が寸断される」「ライフラインが切れる」などの被害が発生。生活に大きな支障をきたしました。地盤の液状化は、埋め立て地など軟弱地盤の地域でしばしば発生します。もし首都圏直下型地震が発生したら……という懸念から、湾岸エリアの人気が急降下したのは、ある意味当然のことといえるでしょう。
 ただ、急激に落ち込んだ湾岸人気ですが、盛り返しも素早いものでした。2011年末に、震災後初めて湾岸エリアで発売された分譲マンション「プラウドタワー東雲キャナルコート」は、第一期分の250戸を即日完売。その後他の物件も好調な売れ行きを維持しています。
 「のど元過ぎて、熱さを忘れただけ」と指摘する声もありますが、冷静に分析すると、湾岸エリアで分譲される大型マンションの多くは、実は地震に強いことがわかってきたため、とも思われます。
 たしかに、埋め立て地であるため、地震が発生すれば液状化現象が起き、道路やライフラインは被害を受けるかもしれません。しかしながら大型マンションでは固い地盤にまで杭を打ち込んでいるため、建物が被害を受けることはほとんどありません。さらに、免震構造や簡易トイレ、食糧の備蓄など、地震対策をしっかりとっている物件も多く、安全性について、むしろ信頼できる面が大きい、とも考えられるのです。
 今回の人気回復ぶりを見ても、地震によって需要が落ち込む心配は小さく、むしろ免震構造などにより建物被害を抑えられる物件が多いため、資産価値の安全性でも、高く評価できます。

 

保険で被害はまかなえない?

保険で被害はまかなえない? 資産的な安全性を考えるなら、さらに地震保険をかけておけば万全……と思われるかもしれませんが、これには実は注意が必要です。東日本大震災以降、地震保険の売れ行きは大きく伸びました。損害保険料率算出機構によると、2011年の加入率は前年比5.6ポイント増の53.7%、2012年は2.8%増の56.5%と着実に増えています。
 地震による被害は、一般の火災保険では保障されません。そのため、大きな地震が発生すると、「火災保険に地震保険を付けておかねば」と考える人が増えるのですが、ここには落とし穴もあるのです。… 続きを読む

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谷垣 吉彦/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

谷垣 吉彦/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

フリーランスライター

アダルト層向け商品の販促プランニングや、経営・医療系書籍の企画・立案・執筆など、幅広い分野でライターとして活動する。大阪ミレニアムミステリー賞を受賞するなど、エンターテイメント分野での実績も評価されている。

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