目からウロコ 今週の統計・アンケート(第13回)

富士山登録記念! データで読む世界遺産ビジネス

2013.07.10 Wed連載バックナンバー

 過疎化に悩む地方には、状況を一気に好転させる「起爆剤」として、世界遺産登録を狙うところが少なくありません。世界中に名前が知れ渡り、国内はもちろん海外からも観光客が押し寄せれば……との期待があるようですが、実際には思惑外れになる例もあるようです。富士山を例に世界遺産ビジネスの詳細を調べてみました。

 

やっと登録できた富士山

やっと登録できた富士山v 6月26日にカンボジアのプノンペンで開催された世界遺産委員会で、富士山の世界文化遺産登録が決まりました。日本国内にはすでに16の世界遺産があり、富士山は17番目になります。正式な登録名称は「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」。これを見てわかるとおり、山でありながら自然遺産ではなく、文化遺産としての登録です。
 もともとは自然遺産としての登録を目指していましたが、「トイレの排水が山肌に流れ出ている」「麓には不法投棄された産業廃棄物が山積みになっている」などの問題が世界的にも知られていたため、「信仰の山」として文化遺産登録を目指すことになりました。
 なにはともあれ、無事に登録されたことで、地元では観光産業の盛り上がりが期待されています。実際、登録直後から登山者が急増しており、観光振興の滑り出しは順調のようです。

 

国際協力で次世代に自然・文化を継承

国際協力で次世代に自然・文化を継承 世界遺産は、価値の高い自然や文化を人類共有の財産として、国際的な枠組みの中で保護していこう、というものです。1972年のユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)に基づいて、世界各地の「不動産」やそれに準ずる物件の中から選ばれ、自然遺産、文化遺産、複合遺産のいずれかとして登録されることになっています。
 登録されると観光客の増加が見込めるため、「地元政治家の腕の見せ所」となっている部分も大きく、… 続きを読む

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谷垣 吉彦/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

谷垣 吉彦/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

フリーランスライター

アダルト層向け商品の販促プランニングや、経営・医療系書籍の企画・立案・執筆など、幅広い分野でライターとして活動する。大阪ミレニアムミステリー賞を受賞するなど、エンターテイメント分野での実績も評価されている。

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