業界別IT活用法(金融業界【解決編】)

金融業の改革を支えるIT基盤の確立へ

2014.01.27 Mon連載バックナンバー

 前回は国内の金融業界、特に「銀行業」に関して、今後どのようなITの改革が求められるかを記載した。本解決編では、各テーマに対する各銀行の取り組み例を参考に、解決施策を紹介していきたい。

 

銀行業界のIT課題と施策の概要

 課題編では、銀行業が抱える環境変化に対して「守り」と「攻め」の2つの方向性でIT改革の取り組みを進めていくべきだと述べた。その2つを踏まえて、「守り」の要素のうち金融業界として最も重要な「セキュリティ」および「規制・法対応」を共通の要素として考慮すると、金融業界のIT改革は「3つのアジェンダ」で構成されると考えられる。

 

【「守り」の分野での施策】-金融業界再編と業務効率化を視野に入れたIT基盤の確立

 統合・再編が進む銀行業界では、組織の統合は進むものの、システム自体は各行の独立したシステムが平行する形で運用されているケースが多く、みずほ銀行でもワンバンクに向けたシステム統合を3,000億円規模で取り組もうとしている最中である。

 基幹系システムは非常に難易度が高い領域ではあるものの、その周辺システム領域については、分散化されてシステムを速やかに統合する動きが見られつつある。

◇クラウド活用によるTCO削減

 まず大きな動きとしては、「クラウドの活用」に対する取り組みである。他業界と比較すると、クラウド利用には慎重である金融業界であるが、東日本大震災を契機に変化が生じている。… 続きを読む

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水上 晃

水上 晃

デロイト トーマツコンサルティング株式会社 シニアマネジャー

デロイト トーマツコンサルティングTMTE(ハイテク・メディア・通信・エレクトロニクス)ユニット所属。大手鉄道会社経営企画部、外資系コンサルティング会社を経てデロイトトーマツコンサルティング株式会社に参画。通信キャリア、ハイテク領域に対して事業戦略立案、情報システム導入戦略と導入支援、大規模BPRなどのプロジェクト経験を豊富に有する。ITを活用した業界変革・業界融合のテーマを中心にコンサルティング活動を展開。昨今は「JCC(ジャパンクラウドコンソーシアム)M2MビックデータWG」の事務局も務める。

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