業界別IT活用法(製造業界【課題編】)

グローバル競争が激化する製造業、鍵は情報スピード

2013.12.16 Mon連載バックナンバー

 我が国の製造業界は、かねてから「製造拠点」を海外に移転してグローバル展開してきたことは周知の通りだ。しかし近年では、海外の現地側を市場と捉えて、製造拠点ではなく「営業拠点」として進出することで大きな成長が期待されている。

 一方で、プロダクトライフサイクルが短期化したことで、日本企業の完成品メーカーやセットメーカーは軒並み競争力を失いつつある。さらに急激な海外進出に対しては、現地側ニーズを汲み取り、うまく舵取りするための現地側マネジメント人材の欠乏がボトルネックになりつつある状況である。

 本記事では、そのような環境下における「機器・部品製造業」にスコープを当て、製造企業が今後どのような課題に取り組んでいくべきかを見通したい。

 

再度グローバル化する製造業の構造変化

■プロダクトライフサイクルの短期化と低コスト化
 PCやテレビ、プリンター、ゲーム機といった製品は、既に製造拠点の大半を海外に依存しており、一段と低価格化が進んでいるのは言うまでも無いことだろう。また、新製品の発売されるサイクルと、その商品が売れ続ける期間も極めて短くなっており、「どこでどれだけ売れるか」を予測した上で、商品供給が始まってから終売まで一気に流通させて売り切ることが必要となっている。

 また、新興国勢を中心に、デジタル化の流れにより製品が簡易に組み立てることが可能となったため、高価なものは売れ残り、安価なものが必要とされている。これまで以上の激しい低コスト化が求められている。

■日本メーカーの競争力低下
 かつては世界一を謳歌した日本の製造業も、部品や素材といった領域を除き、往年の輝きと競争力を失っている。国内メーカーは、軒並み韓国や中国をはじめとした新興国が繰り出す、前述のような製品ライフサイクルの凄まじい流れに巻き込まれてしまっている。… 続きを読む

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八子 知礼

八子 知礼

デロイト トーマツコンサルティング株式会社
執行委員・パートナー

情報・通信・メディア業界担当。通信、メディア、ハイテク業界を中心に、新規事業戦略立案、CRM/顧客戦略立案、商品/サービス/購買戦略、バリューチェーン再編などのプロジェクトを多数手掛けている。著書に『モバイルクラウド』『図解 クラウド早わかり』(いずれも中経出版)、そのほか寄稿・講演多数。クラウド利用促進機構アドバイザー、新世代M2Mコンソーシアム理事を務める。

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