これだけは知っておくべきセクハラ・パワハラ対策(第23回)

パワハラを呼び込ませないための教育

2013.11.14 Thu連載バックナンバー

Nさんの例

 経理部のNさんは入社3年目。月末の集計作業時に先月と同じミスをして課長に呼ばれ、「そのやり方は間違えやすいから止めろと注意したばかりだろ」と強く言われた。Nさんが、「そうは言いますが、新しい集計方法は手間がかかって大変なんですよ」と言い返したので、課長は「経理担当者が業務の正確さを欠いてどうする」と大声で叱った。Nさんは不満気な表情で課長を睨み、席に戻っていった。
パワハラを呼び込ませないための教育 その数日後、Nさんは、他部門から依頼された仕事に取り掛かっていた。いくつか判断に迷う点はあったが、課長に聞いていたら納期に間に合わないと思い、そのまま作成して関連部門に提出しておいた。ところが、その翌日に関連部門からクレームが入った。びっくりした課長が、「何で勝手に進めた? わからなかったらちゃんと相談しろと言っただろ」と言うと、Nさんは「質問しようかとも思ったのですが、でも……」と歯切れの悪い言い訳をした。すると課長は、「ふざけるな、お前はいつも言い訳だな。どんな仕事をどこまでやったのか、これから毎日報告しろ!」と怒鳴り、毎日報告書を提出することを求めた。

 この例は、パワハラにあたるでしょうか。

 課長は怒鳴る必要はないと思われますが、内容は業務において必要な指摘であり、指導の範疇に入ると考えられます。悪質なパワハラ言動は、それ自体が厳しく罰せられるべきものです。しかし、パワハラ問題の多くは、どちらか一方だけに原因があるのではなく、双方のコミュニケーションのズレが大きくなった結果起こっているのも事実です。
 パワハラ防止は管理職のみが気をつければ実現できるものではありません。職場で交わされているコミュニケーションには、パワハラを呼び込んでしまう(相手を怒らせる、イライラさせる)言動もあります。パワハラを呼び込みやすい言動を以下に挙げますが、パワハラを呼び込まないための教育もハラスメント防止においては効果的です。… 続きを読む

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ハラスメントは、しない・させない・ゆるさない
古谷 紀子

古谷 紀子

株式会社クオレ・シー・キューブ 取締役

クオレ・シー・キューブ:メンタルヘルスやハラスメント問題の相談、研修を行うコンサルティング会社。「パワーハラスメント」という言葉と定義を創り、特にハラスメント対策の専門機関として、広く知られている。

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