これだけは知っておくべきセクハラ・パワハラ対策(第12回)

セクハラ対策の先にあるもの~企業の未来のために

2013.05.23 Thu連載バックナンバー

セクハラ問題の発見を妨げるもの

 こんな意識はないですか?
・ちょっとしたことでセクハラと騒ぎ立てるのは、大人気ない
・セクハラで困っているなら、自分から助けを求めるだろう
・男性がセクハラで不快な思いをするなどありえない
・女性はセクハラに少し敏感に反応しすぎだと思う
・上司や顧客からの食事などの誘いは断わるべきではない

 被害者がセクハラだと感じても、拒んだり、相談したりできないのは、職場の中に「そんなことを表明してはいけない、表明するものではない」という暗黙のルールがあるからです。上記のような意識があると、セクハラ問題に気づくアンテナを鈍らせ、相談を遠ざけ、問題を深刻化させます。セクハラ問題を軽くみたり、「被害者の感覚が変だ」と自分や多くの人の思い込みで解釈したりしてはいないでしょうか。同性同士や集団がお互いの言動を抑制しあうこともありますので、「人は皆違う」という意識にたって、自由な感じ方を受け入れることが大切です。

 

セクハラ問題への取り組み例

 ある職場では、セクハラ問題への対応について5つのステップを決めて実践しています。
1.自分が受けた言動をセクハラだと感じたら、その場で「それはセクハラですよ」と伝える
2.言われた人は、まず謝る
3.誤解があった場合等、言いたいことがあればその内容を説明し、「以後、気をつけます」と伝える。
4.「セクハラだ」と言った人は、相手のメッセージを受け取り、「わかりました、よろしくお願いします」と伝える
5.セクハラの件についての話は終了する(長引かせない)

 ルールを設定することにより、その後の人間関係にしこりが残ることもなく、セクハラ問題に早い段階で対応することができるようになり、さらに、ハラスメント問題以外についても、それぞれが気付いたことを素直に伝えられるようになってきたそうです。

 

日常の中で、気軽に話せる風土をつくる

日常の中で、気軽に話せる風土をつくる 気軽に話せるような環境があれば、問題が深刻になる前に、誰かが困っていることに気づくことができます。話しやすい風土をつくるためには、日頃から、「何かあったらすぐに相談するように」「セクハラ被害を受けたらすぐに対応するから、早めに相談してほしい」「何か困っていることはない?」等、相談が入ってから対応するのではなく、自分から声をかけ続けることが有効です。声をかけられていると、相手は、気にしてもらっている、大事にされている、と感じ、何かあったときに相談しようと思える関係が築けます。

 ここで質問です。
 セクハラ対策が必要な理由として、より適切なのはどちらでしょうか。
1.法律で定められているため
2.企業の存続、成長につながる課題であるため
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ハラスメントは、しない・させない・ゆるさない
古谷 紀子

古谷 紀子

株式会社クオレ・シー・キューブ 取締役

クオレ・シー・キューブ:メンタルヘルスやハラスメント問題の相談、研修を行うコンサルティング会社。「パワーハラスメント」という言葉と定義を創り、特にハラスメント対策の専門機関として、広く知られている。

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