これだけは知っておくべきセクハラ・パワハラ対策(第9回)

男性が受けるセクハラ

2013.04.16 Tue連載バックナンバー

 セクハラ防止研修を行なう際、「セクハラ問題がおきたと想像してください。そこで被害者と行為者(セクハラをした人)には、男性・女性のどちらを頭に浮べますか」という質問をすると、被害者は女性という声が圧倒的に多くあがります。でもよく考えてみれば、被害者は女性であるというのはひとつの思い込みです。実際の相談では女性が被害者であることが多いものの、男性からの相談も存在します。

 

Jさんの例

男性が受けるセクハラ Jさん(男性)の職場のメンバーは仲が良く、仕事帰りに飲みに行くことも多い。飲みに行くこと自体はイヤではないが、先輩のKさん(男性)は、酔い始めると同時に、女性の話や同席しているメンバーのプライベートをしつこく聞いてくるので、その話題になると辟易してしまう。
 昨夜も、「今日訪問した会社のお姉ちゃん、胸が大きくてびっくりしたよ」という話から始まり、「この間いったクラブの女の子、かわいかったよなー。そういえば、あの子、会社の〇〇さんに似てたよね。○○さんもああいう格好をしたらセクシーなんだろうな」など、会社の女性を話題にすることもある。そういった話は嫌だなぁ、と思いつつ、基本的には黙ってその話題が終わるのを待つようにしている。それでも話に巻き込まれ、「お前はどう思う?」と絡まれたり、「お前の彼女の写真を見せろ」といってくることがあるので、そんなときは苦笑いをして、答えることを避けている。ただ、先輩に何も返事をしなかった同僚が「つまらない奴、空気が読めない奴」としばらく非難されていたことがあったので、いつ自分にその矛先が向くかと思うと、楽しくお酒を飲むことはできない。
 仕事では世話になっている先輩であり、他の話題であれば楽しく会話できるので、何とか波風たてずにやり過ごしたいと思っているが、最近、飲み会の席での先輩の言動がどんどんひどくなっていて、そういった話がでたときの不快感も大きくなってきた。職場での人間関係を保つためにも、何とか飲みに行かずにすむようにしたいと思い、飲みに行こうと誘われないよう、なるべく顔を合わせないようにしたり、理由を探して断ったりして飲みに行く回数を減らすようにしているが、そのせいで仕事の話もぎくしゃくするようになってきた。

 お酒が入ると男性同士で性的な冗談をいって場を和ませるようなこともあるでしょう。場が盛り上がると考えて、あえて性的な話題を持ち出す人もいるかもしれません。事例のように、不快感を持っている場合は問題となるが、みんなが楽しんでいれば問題にならない、という人もいますが、みんなが楽しんでいるかどうか、判断できるでしょうか?

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ハラスメントは、しない・させない・ゆるさない
古谷 紀子

古谷 紀子

株式会社クオレ・シー・キューブ 取締役

クオレ・シー・キューブ:メンタルヘルスやハラスメント問題の相談、研修を行うコンサルティング会社。「パワーハラスメント」という言葉と定義を創り、特にハラスメント対策の専門機関として、広く知られている。

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