これだけは知っておくべきセクハラ・パワハラ対策(第3回)

セクハラ事例から考える

2013.01.13 Sun連載バックナンバー

セクハラの例

 Aさん(女性)は派遣社員として働いて6ヵ月。派遣先の主任であるBさん(男性)は、業績もよく、「困ったことはない?」と声をかけてくれたり、質問に的確に答えてくれるので日頃から頼りにしていた。

 ただ、取引先との食事会や社内の飲み会には「派遣の人も全員参加してね」と半ば強制的に言われたり、座席を勝手に決められて、いつも隣でお酌をさせられるので、宴席はとても嫌だった。

セクハラの例 あるとき、Bさんから「緊急の連絡があるかもしれないから携帯電話の番号とメールアドレスを教えて」と言われたので伝えたところ、「今日はもう仕事は終わりかな?帰れるなら食事に行こうよ」「今何しているの?」といった、仕事とは関係ない内容の電話やメールが入るようになった。派遣先の上司なので無視するわけにはいかず、適当に返事をしたり、食事の誘いについては、「予定があるので行けません」と断ったりしていたが、夜間や休日を含めて1日に何回も電話やメールがくるようになってしまった。

 最近では、「いつだったらOKなの?」「休日なのにそんなに忙しいの?」と、しつこく誘われたり、断ることをとがめるような連絡がくるようになった。ある日、「渡したいものがあるから」と呼び出され、出張のお土産を手渡された。Bさんは、「君にしか買ってないから、職場で渡すわけにはいかなくて」と言っていたが、こんなことが続くのかと思うとこれ以上我慢ができず、「こういうことは困ります。メール等の連絡も、急ぎの用件であれば構いませんが、それ以外のことは止めていただけますか」と伝えた。

 するとBさんは、「あっそう。そんなことを言うんだ。何だか仕事がやりにくくなっちゃうな。」と言って、翌日から顔を合わせても挨拶をしてくれず、これまで依頼されていた業務を他の人に頼むなど、露骨に避けられるようになってしまった。

 メールや誘いを断ったせいで仕事を取り上げられ、契約を更新してもらえなかったらどうしよう、と不安で仕方がない。契約更新の時期までまだ少し時間はあるが、このような状態が続くようであれば、これまでのメールのやりとりは残しているので、会社に相談してみようと思っている。

 

セクハラとは何か

 セクハラは、基本的に被害者が「性的な不快を感じたかどうか」が判断基準になります。今回の事例では、宴会でいつも隣に座らせお酌をさせる、仕事に関係のないメールを頻繁に送る、相手が断っているにもかかわらずしつこく誘う、断ることをとがめる、断ったことにより業務上で不利益を与えることなどがセクハラに該当します。

 セクハラ対応は事業主の義務であることはこれまでにもお伝えしていますが、Aさんのように派遣社員から相談を受けた場合、どうすればよいでしょうか?

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ハラスメントは、しない・させない・ゆるさない
古谷 紀子

古谷 紀子

株式会社クオレ・シー・キューブ 取締役

クオレ・シー・キューブ:メンタルヘルスやハラスメント問題の相談、研修を行うコンサルティング会社。「パワーハラスメント」という言葉と定義を創り、特にハラスメント対策の専門機関として、広く知られている。

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