BYOD・タブレットの導入によるワークスタイル変革(後編)

BYOD導入のリスクとコスト、その対応策を示す

2013.03.26 Tue連載バックナンバー

 2月27日、東京・六本木で開催された「ワークスタイル変革セミナー」。セミナーのテーマはワークスタイル変革を実現するキーワード「BYOD」と「タブレット活用」。後半では、インプレスビジネスメディア取締役の田口氏がNTTコミュニケーションズの「働き方改革推進ワーキンググループ」の中心メンバーに対して、同社のBYOD導入実践について、さまざまな質問を行なった。

 前編のレポートでは、企業におけるBYOD化の意義と、その実現のために必要なソリューションを紹介した。続くセッションでは、導入にあたっての課題について各専門メンバーによる発表が行なわれ、その後田口氏が利用者の視点から鋭い質問を投げかけた。

 

紛失、盗難、ウイルス感染… 個人端末で発生した問題に会社はどう対応するべきか

 NTTコミュニケーションズ プロセス&ナレッジマネジメント部 セキュリティマネジメント室 担当部長 鈴木武人氏は、同社の情報セキュリティポリシーにおける、BYODの整合性の取り方についての苦心を語った。というのも、同社では、従来は社有情報を保護するための対策として個人端末の業務利用を厳しく規制してきたからだ。しかし、BCPへの対応や、スマートデバイスの台頭により、これまでの対策をさらに進歩させ、最新技術を活用することで、情報を保護しつつも利便性を高める対策の導入検討に着手することにした。

 同氏によれば、BYOD導入検討には、大きく分けて二つのポイントがあったという。

紛失、盗難、ウイルス感染… 個人端末で発生した問題に会社はどう対応するべきか

 1つ目は、個人端末で会社情報を扱うことについてのリスクに対してどう対処するかということ。NTTコミュニケーションズでは情報をいかに守るかということを主な理念に据え、情報を端末に残さないというポリシーを徹底することで解決したという。つまり、個人の端末ではあるが、その端末で閲覧する情報自体は会社が管理することで安全性の担保を明確にしているのである。

 2つ目は、スマートデバイス特有のリスクにどう対応するかということ。スマートデバイスについては、紛失・盗難など端末の管理不備、不正アプリの使用、ウイルスによる被害が考えられるという。BYODでは、端末は社員個人のものとなるため、会社が指導して管理する範囲はかなり制限されると同社では考えている。つまり、しっかりとウイルス対策をしないと会社は責任を果たせないが、会社が社員の端末を強制的にどうこうするというのは現実的には難しく、最終的には端末管理は社員のモラルに依存することになってしまうのだ。

 田口氏の「ウイルス対策は誰の責任で行なうのか?」という質問に対し、鈴木氏は「個人端末の場合、端末を所有する社員が実施することになる」と答えた。ウイルス対策などのスマートデバイス特有のリスク回避については社内規定に盛り込み社員に意識付けするとともに、ルール遵守が求められる。… 続きを読む

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笠木 恵介

笠木 恵介

フリーライター。

ITとビジネス全般を中心に取材・執筆活動を行なう。特に情報通信業界での取材経験が豊富で、クラウドコンピューティングやスマートデバイス、ウェブアプリケーションに関する記事を発信する。

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