海外IT動向ウォッチング 2017年4月~2017年9月(第12回)

「超音波ビーム」でスマホを充電する技術が誕生

2017.06.26 Mon連載バックナンバー

 スマートフォンを使う上で、電源は悩みの種です。外出や出張にはACアダプターやモバイルチャージャーが手放せず、うっとうしいと思った人も少なくないでしょう。

 それでは、アダプターなしでスマートフォンを使いながらでも充電できたらどうでしょうか? 米ベンチャーが、電気エネルギーを超音波に変えて、モバイル機器を充電する技術を披露しました。

 

使いながらワイヤレス充電

 この「超音波ワイヤレス充電技術」を開発したのは、米カリフォルニアのuBeamというベンチャーです。同社は2011年、ペンシルベニア大学の学生だった女性起業家メレディス・ペリー氏が21歳で起業しました。その後、元ネットスケープの創業者でベンチャーキャピタリストのマーク・アンドリーセン氏や、Google幹部からYahooのCEOになったマリッサ・メイヤー氏らテクノロジー業界の大物の出資を受けて、2,600万ドル(約29億円)を調達。一躍有名になりました。

 モバイル機器のワイヤレス充電技術としては、電磁誘導方式を利用した国際規格「Qi」(チー)が2010年に策定され、製品も出回っています。ただし、Qiは到達距離が数ミリから数センチと短く、実際には専用のパッドの上に置かないと充電ができません。

 これに対し、uBeamの技術は、超音波でエネルギーを送ります。モバイル機器側に受信・変換器を取り付け、受信した超音波を電気に変換する仕組みです。到達距離は15フィート(約4.5m)で、Qiに比べて、自由度の高いワイヤレス充電システムができるといいます。米大手紙のUSAトゥデイは、こう解説しています。

 ほとんどのデバイスは、ワイヤレス充電のためにパッド上に置かねばならず、充電中に使うのは難しい。だがuBeamの技術では、電気を超音波のビームで送り、これをスマートフォンのケースに装着した受信機で受信。電気エネルギーに再変換する。uBeamのアプローチの長所は、ユーザーが(充電パットなどの上に置くことなく)端末を手に持ったまま充電できる点だ。

 

「夢物語」との批判も

 実は、uBeamのこれまでの道は平坦ではなく、大きな障害にも直面しました。同社は創業直後、米ウォール・ストリート・ジャーナルのテクノロジーカンファレンスで基本原理を披露したのですが、注目を集めると同時に、一部の批評家から… 続きを読む

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