海外IT動向ウォッチング 2016年10月~2017年3月(第6回)

IoT時代に最適?人体に認証信号を送る技術が登場

2016.11.14 Mon連載バックナンバー

 IDとパスワードを安全に利用するのは大切なことですが、その入力の煩雑さから、ついついいいかげんに設定しがちです。

 そんな中、米ワシントン大学の研究者が、認証情報を人間の体を通して伝える方法を考案しました。これができれば、パスワードを覚えておく必要もなく、デバイスに触るだけで安全な本人認証ができるといいます。

 

人体を通して認証用の信号を送る「オン・ボディ転送」

 人体を経由するデータ転送は「オン・ボディ転送」と呼ばれています。ワシントン大学の研究グループが披露したデモでは、一方の手にスマートフォンを持って、その指紋センサーに触れながら、もう一方の手で電子ロック機構の受信機になっているドアノブに触ると、ロックが解除されるというものでした。

 仕組みは、スマートフォンに内蔵されている指紋認証センサーに触ったときに発生する信号をパスワードの代わりに利用。体内に通して伝達し、反対側の手からドアノブに仕込まれたセンサーに伝えて認証を行うというものです。

 研究チームは、ウェブサイトで次のように説明しています。

 (スマートフォンのような)普及しているデバイスを使って、人間の体内に制限する無線データ通信を生成する方法をわれわれはデモで実現した。指紋認証センサーやタッチパッドなどのインプットデバイスを使って、体と接している受信機だけに情報を伝えることができる。

 伝達速度は25bpsと少し遅いですが、スマートフォンのような十分に普及した機器を使うことで実現でき、かつ安価なのが、この研究の優れたところなのです。

 

スマホの指紋センサーをアウトプットデバイスに

 指紋センサーは登録された指紋が触ると微弱な信号を生成します。この信号を鍵システム側が受信することでロックが解除になります。その際、信号の伝達にはWi-FiやBluetoothを使うのが普通ですが、この研究では人間の体を通すことで外部に全く漏らしません。

 研究チームのシャム・ゴラコタ准教授は次のようにコメントしています。… 続きを読む

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