海外IT動向ウォッチング 2016年10月~2017年3月(第18回)

IoTをハッカーから守れ!米政府機関がアイデア募集

2017.02.27 Mon連載バックナンバー

 IoTでは、あと数年で200億を超えるデバイスがインターネットに接続され、さまざまな便利なサービスが登場し、同時にビジネスチャンスも生まれるとされています。しかし、その一方で、これまでにないサイバーセキュリティの危機も高まっています。

 そんな中、米国の政府機関はコンテストを開催して、この問題を解決するための知恵を広く募集しています。賞金は最大2万5,000ドル(約280万円)。果たして、良いアイデアが出てくるでしょうか。

 

家庭用IoTデバイスを安全なものにする技術

 コンテストの名称は「IoT Home Inspector Challenge」で、日本の公正取引委員会にあたるFTC(米連邦取委員会)が主催しています。

 IoTでは、膨大な数のデバイスがネットワークに接続されていきますが、その中に、脆弱性を持ったものが多数残って、ハッカーに悪用されることが危惧されています。パソコンやサーバーは、ソフトウェアをアップデートすることで脆弱性を修正していきますが、IoTデバイスでは、まだ管理の方法が確立されていません。

 対象は「スマートホーム」サービスなどに利用されるデバイスで、消費者のセキュリティやプライバシーを守る観点から問題を解決する案を募っています。たとえば、ホームネットワークに追加することでネットワーク内のデバイスをチェックしてアップデートする機器や、あるいはクラウドベースのサービスやアプリなどが考えられるといいます。

 名称の「Home Inspector」は、住宅診断士の意味です。FTCは次のように説明しています。

 コンテストでは、家庭のIoTデバイスのソフトウェアのセキュリティ脆弱性に対して、消費者が使える技術的な解決策(”ツール”)を作成してもらう。ツールは最低でも、古いソフトウェアが引き起こす脆弱性から消費者を守るものでなければならない。オプションとして、初期設定のままであったり、簡単に予測できたりするパスワードを改善する方法を加えることもできる。

 募集期間は5月22日までと、比較的長期です。応募者は、どのようにして保護するのかの技術詳細を記述するほか、仕組みを説明した動画の提出も求められます。最優秀賞には最大2万5,000ドル、優秀賞3組には3,000ドル(約34万円)が授与されることになっています。

 

「魔人は壺から放たれた」セキュリティ問題は現実に

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