海外IT動向ウォッチング 2016年10月~2017年3月(第10回)

MSが“100%風力発電”データセンターを開設した背景

2016.12.12 Mon連載バックナンバー

 データセンターはクラウドの重要なインフラですが、その電源として再生可能エネルギーの利用が急速に進んでいます。先ごろ、マイクロソフトが、米ワイオミング州のデータセンターを100%風力発電の電力で運用すると発表しました。

 

MSによる100%風力発電のデータセンターとは

 マイクロソフトは11月、237メガワット分の風力エネルギーを購入すると発表しました。これによって、ワイオミング州シャイアンのデータセンターを風力由来の電力だけで運用するといいます。

 これは自前で風力発電設備を設置するのではなく、専門の事業者から電気を購入するもので、それでも7億5,000万ドル(約850億円)という莫大な投資額になるといいます。これによって、同社が米国内で購入する風力エネルギーの総量は500メガワットを超えるとのことです。

 データセンターがあるワイオミング州は、アメリカ西部の山岳地帯にあって人口密度も低く、もともと立地に魅力的な場所のようです。米ネットワークワールドは以下のように解説しています。

 ワイオミング州のデータセンター展開は、米国西部をカバーするにあたって戦略的にもマイクロソフトに合っていると言える。地震はほとんどなく、米国では4番目に寒い州で、電力もキロワット時あたり6セント以下という米国最安値で購入できる州だからだ。

 

地域のバックアップ電源にも活用

 新規購入する237メガワットのうち、178メガワットはカンザス州の風力発電プロジェクト、ブルーム・ウインド・プロジェクトから保険大手アリアンツグループのリスク移転ソリューション会社アリアンツ・リスク・トランスファー(ART)経由で調達し、あとの59メガワットはワイオミング州にあるハッピージャックとシルバーセージという2つの風力発電事業者から購入することになっています。

 風力発電は自然エネルギーのため、予測が難しい部分がありますが、ARTはコスト効率の良い構造を採用することで、低リスク、高信頼のサービスを展開しているといいます。マイクロソフトの法務顧問ブラッド・スミス氏は公式ブログでこう述べています。

 マイクロソフトは、ARTの風力発電プロジェクトの最初の購入者となる。同プロジェクトの効率的で、コスト効果の高い枠組みは、再生可能エネルギーの採用を加速すると期待している。

 また、今回の風力発電の導入は、マイクロソフトだけではなく、… 続きを読む

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