海外IT動向ウォッチング 2016年4月~9月(第18回)

ぜひポケモンGOに!画面内の物体に“触れる”技術

2016.08.15 Mon連載バックナンバー

 「ポケモンGO」が世界を席巻しています。このゲームの楽しさの一つは、現実の中にキュートなポケモンが重なって現れるAR(拡張現実)的な表現です。では、ポケモンが現実の風景の草をかきわけて出てきたり、ベッドの上でとび跳ねてベッドがくぼんだりすれば、もっと魅力がアップするのではないでしょうか。

 米マサチューセッツ工科大学(MIT)の「インタラクティブ・ダイナミック・ビデオ(IDV)」というプロジェクトは、そんなことを可能にする技術を開発しています。

 

動画の中の物体を自在に動かす

 IDVは、MITのコンピューター科学・人工知能研究所(CSAIL)が立ち上げたプロジェクトです。何ができるかというと「動画の中の物体を、手でさわるように動かす」ことです。

 近年は、スマートフォンのタッチディスプレイで、画面のいろいろな操作を指による「タップ」や「フリック」などの操作で行うことにユーザーは慣れてきています。プロジェクトが生まれるきっかけは、同じように、「動画の中の物体をタッチ操作で自然に動かせたら」というアイデアだったといいます。プロジェクトのウェブサイトは、次のように説明しています。

 人が環境を体験するに最も重要な方法の1つが、それを手で操作することだ。つまり、押す、引く、突っつくなどの操作をすることで、自分の周りの環境がどんなふうになっているのかを確かめることができる。人間の操作に対して、物体がどう反応するかを観察することで、人は物体のダイナミクスを学ぶのだ(訳注:つまり、押すことなどで、重い・軽い、固い・柔らかいといったことが分かる)。しかし残念ながら、通常の動画では、このような操作ができず、録画した情報から物体がどんなものだかを知るのには限界がある。

 そこで開発したのがIDVです。この技術を使うと動画の中の物体を、(マウスカーソルなどでつかむ)操作で動かすことができます。プロジェクトのデモビデオには、人型の模型を引っ張って放すと、ぶるぶると震える様が映っています。模型がバネのような弾力性を持っていることが“触ってみて”分かるのです。

 

ちょっと揺れるだけで物体の性質が分かる

 それにしても一度撮影した物体を、どうやって時後に動かせるようにするのでしょう?… 続きを読む

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