海外IT動向ウォッチング 2016年4月~9月(第12回)

伝説のゲームメーカーがIoTビジネスに参入。なぜ?

2016.06.27 Mon連載バックナンバー

 「アタリ」(Atari)といえば、1970年代に一世を風靡した世界初のビデオゲーム専業会社です。卓球ゲーム「Pong」が大ヒットしたことで知られる同社ですが、その後は後発メーカーに王座を譲り渡したあと、あまりぱっとしない状態が続き、表舞台から消えてしまっていました。

 そのアタリが、IoT(モノのインターネット)機器への参入を発表しました。往年のゲームファンたちは意外な再登場に驚いています。

 

IoTネットワーク専業の仏SIGFOXと提携

 アタリは1972年、テープレコーダーのメーカーに勤めていたノーラン・ブッシュネル氏が独立して創業しました。囲碁プレーヤーだったブッシュネル氏が、囲碁用語の「アタリ」(次に打てば、石を取ることができる状態)から社名をとったといいます。

 「Pong」の後、「スペースレース」(レース)、「ブレイクアウト」(ブロック崩し)などのアーケードゲームを次々にヒットさせ、数年で急成長したあと、1977年、初のROMカートリッジを採用した画期的な家庭用ゲーム機「Atari 2600」を世に送り出します。しかし、その後、任天堂などの家庭用ゲームメーカーの台頭から次第に名前を聞くこともなくなりました。

 今回の発表は、アタリの久々の登場です。同社が手を組んだのは、SIGFOXという、フランス初のIoT専業ネットワーク事業者です。発表のプレスリリースは次のように説明しています。

 2社の協業により、アタリのブランドと創造力、SIGFOXの独自の価値提案を組み合わせることができる。シンプルで信頼性を備え、低コスト、電力効率のよいソリューションで、物理的な世界とインターネットを結びつける。SIGFOXは現在、18カ国でネットワークを運用しており、登録デバイス数は700万台を超えている。数十億台のオブジェクトのための「ユビキタス」な接続を提供する、グローバルで、シームレスなネットワークを構築しているところだ。

 

「アタリがIoT?」 首をかしげるファン

 発表は「アタリブランドで、新しいデバイスをつくる」という以外、詳細について明らかにしていませんが、両社の説明では「シンプルなものから、高度で洗練されたものまでさまざまなデバイスをカバーする」といい、家庭、ペット、ライフスタイル、セキュリティなどのカテゴリーの製品になるとのことです。

 SIGFOXは、自社のネットワークを利用するメリットとして、… 続きを読む

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