海外IT動向ウォッチング 2016年4月~9月(第11回)

人間はどのようにAIと付き合えば良いのか?

2016.06.20 Mon連載バックナンバー

 ニュースで「AI」(人工知能)の文字を見ない日はないほど、人工知能分野の話題が多くなりました。その一方、急速に進化し、さまざまなことができるようになったAIに対して、戸惑いが広がっています。「人間の仕事を奪うのか?」「生活を便利にしてくれる友人なのか?」。

 米ワシントンポストは、こうした疑問を取り上げながら、「われわれはAIを完全に理解していない。まだ将来を変えられるうちにAIを考えよう」とのメッセージを送っています。

 

低賃金の雇用の90%が消滅する?

 AIや機械学習は注目分野で、一般紙やビジネスでも大きく取り上げられるようになりました。身近なところでは、アップルの「Siri」、マイクロソフトの「Cortana」、グーグルの「Google Now」などのパーソナルアシスタントがあります。また、大量のデータから自分で学ぶIBMのコンピューター「Watson」もあります。専用のワイヤレススピーカー「エコー」を通じて対話するアマゾンのAI「Alexa」も米国では評価がよいようで、テレビや雑誌で取り上げられることも増えています。

 AIについては同時に、「人間から仕事を奪う存在」としても、しばしば取り上げられています。ワシントンポストの記事「Everything you think you know about AI is wrong(AIについて知っていると思うことはすべて間違っている)」は、そこに切り込んだものです。

 AIの雇用への影響を調べた大統領の経済諮問委員会の調査では、現在の時給換算20ドル以下の仕事の80%が、いずれAIに取って代わられるだろうと予想しています。時給20〜40ドルの仕事では約3分の1。一方、高給な仕事でAIによって置き換えられるのは5%程度と低く見積もっています。収入の格差はますます拡大することになります。

 このことから、ワシントンポストは「雇用の再分配」が必要だと指摘します。

 オバマ大統領経済諮問委員会のジェイソン・ファーマン氏はインタビューで次のように述べた。「(80%の仕事の消失は)すぐに起こるのではなく、時間をかけて進むだろう。仕事がなくなり、失職した人たちが再雇用されないわけでもない。だが、もし80%の雇用が失われるとして、その90%、あるいは95%が再雇用されたとしても、失業者数が構造的に増えることになる。だから、雇用の再分配が大きな課題となるのだ」

 

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