海外IT動向ウォッチング 2015年10月~2016年3月(第18回)

優勝賞金5億円、「人工知能」限定のスピーチ大会

2016.02.29 Mon連載バックナンバー

 TEDは、世界的に著名な人たちがタイムリーに登壇する“プレゼンの祭典”として知られています。人前で話すときの参考に、と見たことのある人も多いでしょう。そのTEDで、優勝賞金450万ドル(約5億円)のスピーチコンテストが開かれることになりました。出場資格は、AI(人工知能)であること。耳の肥えた聴衆をうならせなければなりません。

 

出場資格は「AIであること」 

 TEDは、カナダの非営利団体が運営しているカンファレンスで、科学からビジネス、地球環境の問題まで、さまざまなテーマで世界の第一線の人たちがスピーチします。モットーは「広める価値のあるアイデア(ideas worth spreading)」。聴衆のカンファレンス参加料は数千ドルと高額ですが、2006年から無料の動画配信を行っており、膨大な量のアーカイブを、誰でもが見ることができます。ボランティアによる日本語訳も豊富です。

 AIコンテストは、TEDの運営団体と、米国の非営利団体のXプライズ財団が発表しました。スポンサーはIBMで「IBM ワトソン AI Xプライズ」と銘打っています。2020年のTEDカンファレンスで18分間のスピーチを行って優勝者を決定する予定です。参加者はそれまで、IBMの「World of Watson」カンファレンスで発表を行い、その中から選ばれた優秀3組がTEDに登壇します。

 特設サイトでは、次のように説明しています。

 IBMは、このコンテストが、新しい、ポジティブなインパクトを人々の生活に与え、産業と知的職業の変革にブレイクスルーを起こすと考えている。われわれは「ワトソン」のようなコグニティブ(認知)テクノロジーが、コンピューティングの全く新しい時代を体現し、人間とテクノロジーの新しいパートナーシップによって、気候変動や教育やヘルスケアなど人類の最も重要な問題を解決できると信じている。

 「ワトソン」とは、2011年に人気クイズ番組「ジェパディ」で人間のチャンピオンを破って優勝したIBMのコンピューターです。

 

宇宙から深海、そしてAI 

 コンテストを企画したXプライズ財団は、「賞金レースによって産業革命を促進する」ことを目的としており、これまでも、さまざまなコンテストを開催してきました。

 最初のコンテスト「アンサリ Xプライズ」は、… 続きを読む

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