海外IT動向ウォッチング 2014年10月~2015年3月(第17回)

「コンピューター・シェフ」が考えた料理本出版へ

2015.02.09 Mon連載バックナンバー

 人間ではなく、コンピューターが作った料理本が今年4月、出版されることになりました。「Cognitive Cooking with Chef Watson」というタイトルのハードカバーです。

 「Watson(ワトソン)」は米IBMが開発を進めている人工知能で、コンピューターがシェフ「シェフ・ワトソン」として料理を考案しました。英ガーディアン紙が「The computer-generated cookbook: just the thing for a hungry digital age(ハングリーなデジタル世代のためにコンピューターが考えた料理本)」として紹介しています。

 

コンピューター・シェフの意外な組み合わせ

Cognitive Cooking with Chef Watson」(ソースブックス社刊)は、IBMと米ニューヨークの料理学校ICE(Institute of Culinary Education)が協力して作ったレシピ集です。

 65種類以上のレシピには、たとえば、「インド風ターメリックを使ったパエリヤ」「トルコと韓国風アンチョビ添えシーザーサラダ」「クレオール(アメリカ南部の料理)風小エビと子羊のダンプリング(団子)」など、ちょっと変わった料理が並んでいます。シェフ・ワトソンが、兆単位もの材料のグループ化の分析を通じて生み出した料理で、ちょっと人間が思いつかないような組み合わせです。

 シェフ・ワトソンとのレシピ共同考案作業について、ICEのクリエイティブディレクターは次のようにガーディアンに説明しています。

「システムは、コックがまず料理の土台となる基本的な素材をいくつか入力する。これを、ワトソンがレシピ、文化学、香料合成などで構成される膨大なデータベースを使って処理をする。そして、楽しい、驚き、組み合わせなどの点からみてワトソンが面白いと思った材料リストを“アウトプット”として出すのだ」。

 シェフ・ワトソンが生み出すアイデアには人間のシェフも驚いているようで、「クレオール風小エビと子羊のダンプリング」について、ICEのジェームス・ブリシオン氏は「オクラなどクレオール料理おなじみの材料はよいのだが、子羊の肉とエビを組み合わせるというアイデアは、私が到底思いつかないものだ」「フレーバーの相性は驚くほどよく、その結果として単なる素材の組み合わせ以上の料理になった」などとコメントしています。

 

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