海外IT動向ウォッチング 2014年4~9月(第8回)

ロボットが人間の仕事を奪う?

2014.05.19 Mon連載バックナンバー

 メガネ型コンピューターや人体埋め込みデバイスとなると、かつてのSFの世界ですが、SFの古典的な問いかけ「ロボットは人間の仕事を奪うのか」があります。英ガーディアンの記事「It’s no joke – the robots will really take over this time(ジョークではない、ロボットは将来的に人間に取って代わるだろう)」は、ロボットがその活動領域を広げ、いよいよ、この危機が現実になるという経済学者の予想を紹介しています。

 

1960年の時との違い

 記事は、デジタルと経済学を専門とするマサチューセッツ工科大学(MIT)のエリック・ブリニョルフソン、アンドリュー・マカフィーの両教授に現在の技術進化が人間社会に与える影響を聞いたものです。両教授は今年、『The Second Machine Age(第2マシン時代)』という本を共著で出版しており、その中でマシンの進化や技術革新の加速の結果、ついていけなくなる人や企業が出てくると警告しています。

 コンピューターのパワーだけではなく、張り巡らされる高速なネットワーク、マシン学習モノのインターネットなどがわれわれの生活を大きく変えようとしています。蒸気や電気がもたらした18-19世紀の産業革命に匹敵する変革が起こっている、という指摘にうなずく方も多いでしょう。記事では、これが人間の雇用を脅かすのではないかと進めます。

 なかでも危ないのは「ホワイトカラーの仕事」といいます。一方で、1960年代に工場にロボットが登場したときにも人間の仕事を奪うという懐疑論があったが実際はそうはならなかった、とも認めます。では、今回はなにが違うのでしょうか? 「新しい技術がどんなことが出来るのか、ほとんどの人には推測できないことだ」といいます。

 ほんの少し前まで、ほとんどの人が今後長期間にわたって人間にしかできない仕事と思っていたことが、マシンにできるようになってきている――。Googleの自動運転車は好例だ。自動運転車は現実のものになり、人間が運転するのよりも安全といわれている。もしコンピューターが混雑した都市部で安全運転できるのならば、オフィスに勤務する人がやっている仕事だってできるはずだ。つまり、今回は(1960年代とは)異なる。われわれは現在、転換点にいる。

 

“技術を使うのは人間”の議論

 このように、われわれの社会における技術の影響は大きく、経済においては大きな推進力となっていることは否定できません。ですが、記事では別の見解も示しています。… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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