注目を集めるアジア諸国の最新現地IT事情(第5回)

成長し続ける大国・インドの現在を知ろう

2013.08.23 Fri連載バックナンバー

 経済のグローバル化に伴い、アジア諸国を中心に日本企業の進出が広がる中、各国ごとの文化・習慣への対応はもちろん、各国の通信事情を踏まえたIT活用・戦略が非常に重要な課題となっている。

 

日系企業の進出が続くインド

 中国に次いで、世界第2位となるおよそ12億1,019万人の人口を誇るインド。南アジア最大級の国土と人口を誇る。人口の8割以上がヒンドゥー教信者であり、世界最大のヒンドゥー教人口を有する国でもある。
 広大な面積を有するインドには、都市ごとに大きな特徴がある。まずは北インドにおける、3つの主要都市の違いを知っておきたい。
 商社や製造業、メーカー本社が集まる首都デリーでは、およそ280社の日系企業が進出している。インドにおける日系企業は725社(拠点は1,236)なので、うち4割近くがデリーに集中していることが分かる。

 デリーの南に位置するニムラナは、インド初の日系専用工業開発区だ。日系企業32社が入居の申込を済ませており、うち14社は既に生産をスタートしているという。

 インドの商都として栄えているムンバイは、金融やサービス業の本社が多く、日系企業は80社ほど集まっている。

 一方、近年特に熱い注目を集めているのが南インドだ。「南アジアのシリコンバレー」とも呼ばれる都市・バンガロールは、今や2,100社を超えるIT・電子機器メーカーが集う。そのうち日系企業は65社。

 もうひとつ、見逃せないのが「南アジアのデトロイト」との異名を持つ都市・チェンナイ。自動車や電機部品メーカーが多く、日系企業は110社で他地域と比べると、伸び率が最も大きいとされる要注目の地域だ。

 

急速に注目度を高めてきたインド

 日本企業の進出が続くインド。一体、インドに対し、いつ頃からこれほど熱いまなざしが寄せられるようになったのだろうか。
 「JBIC TODAY」(2012年1月号)の「中期的有望事業展開先の推移」によると、1992年にインドを事業展開先候補として挙げていた企業は、10社にも満たなかった。これは中国やインドネシア、タイ、マレーシアなどのアジア諸国と比べても、目立って低い数字であった。
 しかし、2001年になり、同調査でインドを挙げる企業は、およそ50社へと5倍の増加を示した。さらに10年後の2011年には、およそ300社へと6倍に。日系企業の進出先として、インドへの注目が急速に高まったのは2000年代後半になってからだといえるだろう。
 なお、帝国データバンクの「インド進出企業の実態調査」によると、実際にインドへ進出する日系企業は6年で3.7倍にも増えた。現在はそのうち製造業が半数を超えるが、経済連携協定(EPA)や外資規制の行方次第で、さらなる加速が期待されている。IT・情報産業など、他業種の進出も増加傾向を示すだろう。急速に注目度を高めてきたインド

 

インドの通信キャリア事情

 ここで、企業のインド進出に欠かせない、通信キャリア事情も見ておきたい。国営企業と民間企業それぞれが、主要な通信キャリアを有している。… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

関連キーワード

池田 園子

池田 園子

フリーライター

楽天やITベンチャーに勤めた後、フリーランスに。R25、ITmedia、Impress Watch、ウレぴあ総研など、Web媒体を中心に執筆中。著書に『フリーランスで食っていきたい!』がある。ブログ(http://sonoko0511.jp/)

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter