海外IT動向ウォッチング(第8回)

“究極のウェアラブル”歯のセンサーで情報取得

2013.08.26 Mon連載バックナンバー

 米国で話題のGoogleのコンピューター端末「Google Glass」は、身につけるコンピューター“ウェアラブル・コンピューター”の一種です。めがねのように顔にかけますが、これがさらに進んでいくと、人の体の中に埋め込んでしまおうという技術も出てきます。人が食べたり、話したりするのを検知できるセンサー付きの義歯を台湾の研究者が開発したことを、Fast Companyの記事が紹介しています。

 

センサーで人の体の活動をキャッチ

 国立台湾大学の研究者チームが開発したシステム(PDF)は、樹脂で作った義歯の中にセンサーチップが載った基板を埋め込んだ構造です。人の口にかかわるさまざまな行動を、かなりの精度で記録・識別することができるといいます。9月にスイスのチューリッヒで開かれる「ウェアラブル・コンピューター国際シンポジウム」で発表する予定です。

(装着した人の)あごの動きを追跡して、どれくらいの時間、話し、噛み、飲み、咳をし、たばこを吸ったかが分かる。そう、このことは、もしあなたが、禁煙やダイエットをしているとウソをついても、ばれてしまうということを意味する。

 目的は、人間の体に取り付けたセンサーからの情報で、健康管理や生活習慣のチェックなどをすることです。こうした研究は広く行われており、昨年も、マイクロソフトの研究機関で北京にあるマイクロソフト・リサーチ・アジアとカナダのトロント大学が、やはりセンサーによって口の活動を分析する「BodyScope」というシステムを発表(PDF)しています。

 開発したのは、マイクロソフト・リサーチ・アジアの研究員で日本人の矢谷浩司博士らです。矢谷博士は「ヒューマン・コンピューター・インタラクション」を専門としています。BodyScopeは、歯の中ではなく、首のまわりにセンサーを付けて、のどの音を拾い、食べる、しゃべる、笑うなどを識別する試みで、認識精度は、4種類(食べる、飲む、話す、笑う)の動きに対して71.5%とのことです。

 これに対し、今回の国立台湾大学のチームのシステムは、4種類(噛む、飲む、話す、せきをする)の動作で94%(被験者個々人の特徴を取り込んだフィルターを併用時)で、認識精度がより高くなっており、体内にセンサーを置くことの優位性を示したと言えそうです。ただし、実用化には弱点があるといいます。… 続きを読む

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