海外IT動向ウォッチング(第10回)

SDNについてCIOが知っておくべきこと

2013.09.09 Mon連載バックナンバー

 「Software Defined Networking」(SDN、ソフトウェア定義型ネットワーキング)がIT業界で注目を集めています。ソフトウェアによってネットワーク構成を動的に設定・変更できる技術で、クラウド・コンピューティング、ビッグデータ、モバイルのトレンドに乗って拡大が見込まれています。活用範囲は、データセンター事業者だけでなく、一般企業にも広がるといいます。CIO(最高情報責任者)向けの情報サイトCIOは、SDNについて技術的な面も含めCIOが知っておくべきことをまとめています。

 

ネットワークの仮想化

 SDNは本質的に、世界中のデータセンターを過去数年間で塗り替えた「仮想化現象」に続くもので、仮想化をコンピュータのハードやストレージから、ネットワークインフラにまで拡大する。スイッチやルーターなどのネットワーク機器と、それらと会話するOSとの間に、インテリジェントなソフトウェアのレイヤー(層)を挿入することによって、管理者がソフトウェアのみを使ってネットワークを設定できるようにする。もう、設定済みの(あるいは設定もされてない)機器の間を走り回る必要はないのだ。

 ソフトウェア定義の基本は、まず、既に広く使われている「仮想サーバ」を考えると理解しやすいでしょう。仮想サーバは、「ハイパーバイザー」と呼ばれる制御ソフトウェアをハードウェアとOSとの間の層に挿入して実現します。コンピュータは通常、ハードウェアとOSが直接話し合いながら、外部の物理的世界とコンピュータの中の動きをつなぎますが、ハイパーバイザーは、その間に割り込んで、両者の全て会話を取り仕切ります。

 ハードウェアとOSは、常にハイパーバイザーの“代返”を通して会話するようになります。その結果、リソースが「抽象化」(あるいはサービス化)されて、一つのハードウェアの上での複数の仮想サーバの起動や、各サーバへのコンピューターパワーの割り振り変更が簡単にできるようになります。データセンターはこうやって、ハードウェアのパワーの余裕があるだけの数のサーバを動かして、しかもそれをソフトウェアで制御しているのです。SDNは、この仕組みをネットワーク機器まで広げたものと考えればよいでしょう。

 (SDNによって)ネットワークは、多くの異なるデバイスに物理的につながった配線の束から、ソフトウェア管理画面を通して制御、リルーティング、再設計、トラブルシュートできる準インテリジェントな構造に移される。

 これによってネットワークの管理が劇的にやりやすくなるのです。こうした新しい構造を持ったネットワークは、日常的な管理作業を軽減するだけでなく、ユーザーの要求の変化に合わせて動的に設定を変更できるという特徴を持っています。

 

数年で急速に成熟へ向かう?

 SDNの最大のメリットは、ネットワークを自律再構成できることです。… 続きを読む

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