海外進出の強い味方! グローバルVPN

安定した国際通信を低コストで~グローバルVPN~

2013.01.21 Mon連載バックナンバー

 従業員数300人以下の企業でも35.4%がすでに海外に進出済み(一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会調べ)、企業全体では海外拠点を持つ企業が5割を超えています。成長市場へのビジネスシフトは多くの日本企業にとって早急に取り組むべき課題であり、世界および国内の競争力を維持するためにも重要です。ビジネスシフトが成功するかどうかは現地と国内拠点との密接なコミュニケーションが1つのカギになります。ここでは「通信」の面から海外進出の課題と解決法を考えてみましょう。

 

現地とのコミュニケーションのトラブルの原因は「インターネット」

「つながるのが遅い」「途切れる」「映像や音声の品質が悪すぎる」……東南アジアの某国、首都圏から少し離れたところにあるできたばかりの日本企業N社の仮事務所で、ぼやいているのは現地オフィス設立のための準備にあたっているK課長です。K課長が使っているのは、日本本社とリアルタイムに会議や打ち合わせができるWeb会議システムです。インターネットを利用したこのシステムはN社が数年前から国内や初海外拠点であるアメリカ拠点との間で使っているもの。経営層や各専門技術職といつでも対話ができる特徴を生かして、数多くの競合案件を決断の速さで勝ちとってきた経験がK課長にはあります。
 ところがこのアジアの新興国では、何もかもが違っていました。光ファイバー回線を引き込み、機材も最新のものを調達して仮事務所を立ち上げたのですが、インターネット回線の遅延が激しく、海外拠点とWeb会議を開こうと思っても、画像が止まったり声が聞きにくかったりと、まともな対話ができないことがしばしば起こりました。メール、SNS、ファイルの送受信なども時間がかかる上に、ISP(Internet Service Provider/インターネットサービスプロバイダー)側の障害も多く、長時間のサービス停止がたびたび起こり、リアルタイムなコミュニケーションのためには電話以外に頼れるものがない、というのが実情でした。「本格的なオフィス設立まで残された時間はわずか。ビジネスに耐えられる国際通信環境を持たなければ」。危機感にかられたK課長は、現地やアジア地域、および日本の通信事業者に相談し、解決策を探すことにしました……。

 

海外への拠点進出意欲を持つ企業は5割超

 内需縮小と生産コスト抑制の必要にともない、グローバル化がビジネスの維持・成長のカギと考えられるようになりました。JETRO(日本貿易振興機構)のアンケート調査(平成23 年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査)によると、海外事業拡大を図る企業はなんと73.2%にのぼり、その中で新規の現地拠点設立によって事業拡大を図る企業は全体で5割を超え、中小企業でも48.8%が海外進出に意欲的です。
 特に近年はアジア諸国への進出ケースが多く、中国、香港、台湾、シンガポール、ベトナム、タイ、インドネシアなどに日本企業の事業所が増えています。
海外への拠点進出意欲を持つ企業は5割超 しかしそこで問題になっているのが通信インフラの弱さです。基幹回線の中継を行うIX(Internet eXchange/インターネットエクスチェンジ)と地域のISPとの契約帯域が小さすぎたり、各地域のISP間で相互接続がうまくできていなかったりして、数倍〜数百倍の通信遅延が起きてしまうのです。また、災害時のケーブル損傷の復旧まで長期間の業務停止を余儀なくされた事例や、国の行事の都合によりサービス停止が強行された事例もよく見聞きするところです。

 

グローバルに相互接続できる「IP-VPN」網の利用が解決策

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長田 広海

長田 広海

フリーライター

専門家とアマチュアの間をつなぐメディエイターになりたいと思って早や15年。BtoB(Business to Business/企業間取引)のIT関連記事を中心に、Webメディア、各種書籍、雑誌に記事を提供している。

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