これからはじめる「実践的」BCP対策

企業活動が止まる! 明暗が分かれたその理由

2012.12.19 Wed連載バックナンバー

 震災以来、「災害に備えるためにBCPが必要」という認識は高まっていますが、実際に策定している企業はそれほど増えてはいません。身の丈にあったBCPを策定し運用するには、どんなポイントをおさえれば良いのでしょうか。4つのステップで解説します。

 

震災で再認識されたBCPの重要性

 震災以降、一気に注目度が上がっているBCP(Business Continuity Plan/事業継続計画)。BCPは、コンピューターを含むシステムの再開だけではなく、電源やオフィススペースの確保、従業員の配置など、業務全体の復旧を目指す「業務継続計画」ですが、震災をきっかけに「あれば安心」から「なくてはならないもの」へと認識が変化したのではないでしょうか。
 「事業活動に影響を与える大きな災害」という意味では、911の米国同時多発テロ以来の出来事だったわけですが、そのBCP対策の内容によって、事業の継続性に大きな差が出ました。下表に事例を紹介します。

BCP対策の明暗

 震災後1年経った時点でのBCPへの取り組みについて、帝国データバンクの調査結果(「BCPについての企業の意識調査」)をみると、BCPの認知度は約37%から約61%に飛躍的に上昇していますが、実際に策定した企業は、7.8%から10.4%への上昇にとどまります。つまり、認知度は6割あっても、策定している企業は1割にすぎないということです。

 100年に1度あるかないかわからない大きな災害にそなえてBCPを策定するのはムダではないか。ましては震災直後で次の震災は遠い先のはず。そう考える経営者の方々が多いのかもしれません。
 しかし、事例から見る限り、効果的なBCP の有無が企業活動を左右するのは明白です。加えて、BCPの策定・運用は、緊急時の対応力を鍛えるだけではなく、平時にも大きなメリットが得られます。重要な商品や顧客を特定して対応方針を立案するため、自社の在庫や顧客管理の実態が把握でき、日々の事業活動を再評価できます。また、BCPの存在を発信することで、取引先や社外からの信頼向上も期待できます。
 以下では、実践的なBCP対策をたてるためのステップを4つに分けてご紹介します。

 

実践的なBCP対策のための4つのステップ

 BCP の策定では、最初から理想を追求しすぎて完璧なものを目指すと、実現が難しくなり、かえってBCPの導入を躊躇することにつながります。まずは各企業の身の丈にあったBCPを策定し、日々の活動の中で改善を積み重ねていくことが大切です。

(1)基本方針の策定
 重要な商品やサービスを特定した上で、事業停止のリスクを評価し、4つの経営資源(人・モノ・金・情報)の視点で… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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