BCP対策を強化する次の一手(第2回)

BCP対策を強化する必要性

2012.07.20 Fri連載バックナンバー

 前回の記事では、昨今、日本国内のリスクが高まってきており、企業はそれに備えるために、早急にBCP(Business Continuity Plan/事業継続計画)対策を行なうことが、業務継続だけでなく、企業が存続し続けるために必要不可欠であるということをお話しました。

 このように増えるリスク要因と、企業のビジネスの状況を照らし合わせ、BCP未策定の企業は早急に対策を行ない、すでにBCP対策が完了している企業も、BCP対策を強化していく必要があります。

 今回は、BCPを強化する必要性について、昨年の東日本大震災を振り返り、実際に被災地の企業や地方公共団体のITシステムはどのような被害を受け、今後、どのようにITシステムのBCPの強化をしていくべきかを説明していきたいと思います。

 

東日本大震災でITシステムに何が起こったか?

 東日本大震災発生後、多くのITシステムが機能不全に陥りました。津波の被害が大きかった地域では、ITシステムそのものが津波で流されてしまって、地震やその後の火災により、ハードウェアが物理的に壊れてしまう事態も多く発生しました。

 そして、比較的、地震による被害が少なかった地域でも、停電による電力供給ストップにより、ITシステムそのものが機能しない、あるいは、突然の停電により、オペレーティングシステムやデータベースが強制的にシャットダウンされ、データの論理破壊が起こり、それによるシステム障害なども発生しました。

 大災害によって壊れたハードウェア、ソフトウェアなどは、新しいハードウェアを購入し、ソフトウェアを再度インストールすれば、時間、費用、労力はかかりますが、ITシステムは元通りになります。しかし、今回の東日本大震災では、絶対に元に戻らない致命的な障害が発生してしまいました。それは、データロストです。

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新井 直之

新井 直之

日本クラウドコンピューティング株式会社 代表取締役社長
中小企業経営イノベーション協議会 会長

中立・公正・独立の立場で、クラウド、ソーシャル、モバイル活用コンサルティングを手がける。経営者向け講演、記事執筆多数。
著書「中小企業のためのクラウド導入の手引き」中小企業経営研究会刊。

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