「節電の夏」到来。事業を止めないIT(第4回)

電力コスト増加にも対応できるITシステムの外部化

2012.08.07 Tue連載バックナンバー

電力コスト増大に備えた節電体制が急務に

 大飯原発が再稼働した現在、関西での電力不足の心配は薄らいだものの、昨年法律により使用電力制限令が発動された東京・東北とは異なり、使用電力制限の法的強制力が働かない関西圏では、今夏は猛暑となる予想等もあり、依然として電力不足の懸念は拭えない状況が続いている。また、原発については維持/廃止にかかわらず、保有することそのものが以前よりも高コストになりそうだ。再生可能エネルギーも本格実用フェーズにはまだ至らず、為替相場などの外因が大きく変化しない限り、電力料金が安くなる見込みは当面ほとんどない。また、かねてから省エネ法などにより地球温暖化防止(CO2削減)のための節電が奨励されており、電力消費抑制は企業の社会的責任と考えられてもいる。

 今後増加が見込まれる電力コストをどう削減するか、また企業責任としての省エネをどう果たすか、悩む企業は多いに違いない。

 

オフィスビルでの電力消費トップ3とは?

 オフィスビル内では電力の48%が「空調」、24%が「照明」に使われている。これらが電力消費トップ2で、続いて16%を占めるのがパソコンやサーバーなどのIT機器とコピー機などのOA機器だ(数字は資源エネルギー庁推計)。空調は、夏期なら冷房温度を若干上げれば電力消費を下げられる。照明は、蛍光灯をLEDに替えたり、1列おきに抜いたりすれば電力を減らせる。営業時間や休日のシフト調整を行なえば、ピーク電力使用量を減らす工夫ができる(図1)

図1 平均的なオフィスビルにおける用途別電力消費比率

図1 平均的なオフィスビルにおける用途別電力消費比率

 しかし、サーバーはそうはいかない。大部分のサーバーは業務に不可欠で、間欠運転や性能を抑制した運転などは事実上不可能だ。またサーバーは熱に弱い。自ら発する熱をうまく排出・冷却できないと、障害や動作の不安定化につながりやすいため、空調装置を常に稼動させて、サーバーの周囲をハードウェアベンダーが推奨する温度範囲に保たなければならない。サーバーは他と別枠で節電対応を図る必要がある。

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長田 広海

長田 広海

フリーライター

専門家とアマチュアの間をつなぐメディエイターになりたいと思って早や15年。BtoB(Business to Business/企業間取引)のIT関連記事を中心に、Webメディア、各種書籍、雑誌に記事を提供している。

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