ペリー荻野の時代劇超入門(第4回)

子連れ狼~パパは殺し屋!復讐の旅を続ける父と3歳児

2015.01.24 Sat連載バックナンバー

 主人公は、元公儀介錯人の拝一刀。柳生一族の陰謀により、謀反人の汚名を着せられた挙げ句、妻を惨殺されてしまった。一刀は3歳の息子・大五郎を乳母車に乗せて「一殺五百両」の殺し屋として諸国を周りながら、柳生一族との私闘をくり返している。親子で歩む、復讐ロードムービーの魅力とは?

 

襲い来る柳生の刺客に乳母車で対抗

 幕府の役人として、立派な袴姿だった主人公・拝一刀が、薄汚れた浪人姿となり、ゴトゴトと乳母車を押していく。人に親切にされても「われら冥府魔道に生きる」とにこりともしない親子。それもそのはず、一刀たちは常に柳生の刺客に狙われている。道中を突然襲われ、集団で囲んで刀で突かれそうになったり、弓矢や銃で狙撃される。親切な顔をして近寄ってきたと思えば毒を盛られる。美女が近づいてきたかと思えば、これも一刀の男心を惑わすための刺客、などなど、壮絶な日々を送っているのだ。

 こうした柳生一族の追っ手を振り切る一刀の刀の腕もさることながら、注目したいのは大五郎の乗った乳母車。なんとこの乳母車は一刀によって改造されており、持ち手が仕込み槍になっていたり、底は鉄板が打ち付けられて銃弾除けにもなる。この鉄板で雪道をスノーモービルのように滑り降りたり、ここぞというときは、隠された機関銃が火を噴いたりする。こうしたとんでもからくりも本作の見所だ。

 妻の復讐に旅をする主人公・拝一刀といえばこの人・萬屋錦之介… 続きを読む

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ペリー荻野

ペリー荻野

コラムニスト・時代劇評論家

1日3本の時代劇を観る生活を続けるコラムニスト。時代劇を中心に、テレビ業界全般に精通し、コラムニストとして活躍。時代小説の書評や時代劇主題歌CDの監修も手がける。おもな著書に『ちょんまげ八百八町』(玄光社)、『幕末志士列伝―英雄の陰に女あり』(ホーム社)、『このマゲがスゴい!! マゲ女的時代劇ベスト100』(共著・講談社)など。

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