戦国武将 散り際の美学(第10回)

真田幸村~戦場に大輪の死に花を咲かせた日本一の兵

2014.07.01 Tue連載バックナンバー

生没年

生:永禄10年(1567年)
没:慶長20年5月7日(1615年6月3日) 享年49

 

尊敬する父も世を去った 失意と貧困の幽閉生活 

 酒瓶の焼酎が底を尽き、真田幸村(信繁)は舌打ちする──。

 慶長16(1611)年6月。稀代の策略家と謳われた父・昌幸が世を去ると、いずれ自分も同じように朽ち果てるのだと虚しさが募り、幸村は酒に溺れる日々を送っていた。

 慶長5(1600)年の関ヶ原合戦で西軍に与し、徳川秀忠軍に遅参の憂き目を見せた昌幸と幸村は、東軍が勝利すると家康に処刑されかかるが、東軍に参加した幸村の兄・信之の助命嘆願で危うく命をつなぎとめ、紀州・九度山(和歌山県九度山町)に蟄居を命じられた。

 だが、九度山での生活は貧困を極め、ただぼんやりと生きているだけの毎日。初陣である小田原の役や、父とともに秀忠を迎え撃った上田城防衛戦を思い起こして、武士らしい生き様、そして死に様を迎えられるべくもない己の運命を呪うのだった。

 

願ってもなかった出陣要請 狙うはただ家康の首のみ

… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

連載記事

伊達政宗と片倉小十郎~独眼竜と名補佐の固い絆
かみゆ歴史編集部

かみゆ歴史編集部

歴史コンテンツメーカー

歴史関連の書籍や雑誌、デジタル媒体の編集制作を行う。ジャンルは日本史・世界史全般、アート、日本文化、宗教・神話、観光ガイドなど。おもな編集制作物に『日本の山城100名城』(洋泉社)、『一度は行きたい日本の美城』(学研)、『戦国合戦パノラマ図鑑』(ポプラ社)、『系図でたどる日本の名家・名門』(宝島社)、『大江戸今昔マップ』(KADOKAWA)、『国分寺を歩く』(イカロス出版)など多数。お城イベントプロジェクト「城フェス」の企画・運営、アプリ「戦国武将占い」の企画・開発なども行う。公式サイトはwww.camiyu.jp

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter