山・海、そして酒 ~記者コラム(第3回)

日本酒はコクの東北か、スッキリの新潟か

2014.09.03 Wed連載バックナンバー

季節関係なしに熱燗

 年に1度、東日本各県を代表する日本酒やワイン、焼酎などが東京の大手町に集まる。支局勤務経験者など全国のOBらが集い、酒を酌み交わしながら歓談する。なぜか会のために酒が揃う。大先輩のOBや同僚と酌(く)み交わす酒宴は楽しいが、緊張もする。入社当時のことを知られているからだ。「おう、君か。あんときはたいへんだったんだぞ」と始まる酒談議はとどまることがない。

 日本酒を本気で飲みだしたのは山形支局勤務になった十数年前からである。夏も冬も関係なく熱燗を飲んでいるが、最近、記憶をなくすことが多くなってきた。

 酒といえば、約三十年前、宮城県の杜氏(とうじ)を取材したことがある。杜氏に「酒は旬で飲め」と言われたことを今でも覚えている。東北の酒はうまみとこくと甘みがある。それは、厳しい冬が関係している。労働がきついうえ、食べ物は塩分を強くしたみそづけなどが多いためだという。

 湯島にあるこぢんまりとした店のカウンターの奥の壁には、全国の酒のラベルがはられている。見ているだけでも面白い。新しく入荷した酒の札が右から並ぶ。常連の大学教授は「東北の酒にこくとうまみがあるのは、… 続きを読む

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産経デジタル

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