攻勢強める金融界(第4回)

東証“禁断”の夜間取引に前のめり

2014.06.12 Thu連載バックナンバー

 東京証券取引所が、かつてない難しい判断を迫られている。午後3時で終了する株式市場の取引時間について、夜間も行うかどうかの問題で調整が難航。複数のネット証券が導入を強く要望しているが、対面型証券のほとんどが慎重姿勢とみられ、双方が納得する結論を導くのは困難な情勢だ。実施するにしても、十分な取引量の確保など、課題は多い。東証の最終判断に今後注目が集まりそうだ。

 発端は、東証を傘下に持つ日本取引所グループの中期経営計画。「参加者の多様化によるマーケットの活性化」を目指し、夜間市場整備について2013年度に検討を本格化すると明記した。

 

ネット証券利用者強い支持

 これを踏まえ、ネット証券大手の松井証券が昨年11月、夜間取引導入を求める要望書を東証に提出。「日中に取引を行うことができなかった個人の取引機会を拡大するものとして、広く受け入れられる可能性が高い」と開設を求めた。同社が約1万8,000人から回答を得たアンケートで約8割が利用を希望したとして、「個人投資家の大勢は導入を望んでいる」と強調。同じくネット証券大手の楽天証券が実施したアンケートでも、約4,000人のうち、9割近くが前向きだったという。

 もっとも、市場関係者からは「夜間市場があるのとないのとどちらがいいか、という質問では、あった方がいいと答えるに決まっており、質問の設定に問題がある」との反論もある。

 夜間取引が実現した場合、ネット証券はコールセンターの時間を延ばすなど、比較的、容易に対応できる。しかし、営業担当者が顧客の相談を受けながら株などの売買をすすめる対面型の証券会社では、そうは行かない。… 続きを読む

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産経デジタル

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産経新聞グループ各媒体のウェブサイト運営、ポータルサイト・モバイル端末などへのニュースコンテンツなどの配信を手がけています。ウェブでも国内最大級のニュースサイト「MSN産経ニュース」などを運営する産経新聞グループの記者が「Bizコンパス」のために書き下ろした、ここでしか読めない記事です。

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