全国名湯を巡る旅(第4回)

良質な温泉の宝庫、南九州のいで湯を往く

2014.08.10 Sun連載バックナンバー

 九州は西日本では群を抜く良質な温泉の宝庫。自ら「おんせん県」を名乗り、別府や由布院といったビッグネームを抱える大分県や、全国区の「秘湯」である黒川温泉などがある熊本県がその中でもよく知られるが、南九州の「雄」、鹿児島県も名湯がめじろ押しだ。宮崎の一部も含めたこの地域の温泉を紹介する。

 

バラエティーに富む九州の温泉

 関東人が一般的にイメージするよりも、九州は狭い。全通3年を迎えた九州新幹線に乗れば、博多から鹿児島中央までは約1時間半と、東京から名古屋や仙台へ行くよりも早く到着。同じく福岡市から大分市までは九州道・大分道を経由し乗用車なら2時間かからない(約150キロ)距離でしかない。後者はたとえば、東京から草津温泉(群馬県)へ行くのに比べても、所要時間は相当短い。

 とはいえ、たとえば戦国時代や幕末・維新の歴史が示すように、同じ九州でも一般的にたとえれば鹿児島人と福岡人では気質等は大きく異なるとされる。同様に、島内のいたるところで湧いている温泉もバラエティーに富んでいる。その中でも、今回は比較的首都圏や関西圏からは行く機会が少ないであろう、鹿児島県を中心とした南九州の名泉を紹介したい。

 

「温泉アクセス日本一?」の鹿児島空港

 鹿児島は距離的な遠さもあって、東京や大阪との行き来では航空機のシェアが高い都市のひとつだ。鹿児島空港自体は、鹿児島市中心部からバスで40分程度と決してアクセスが良いわけではないが、同空港がある霧島市溝辺町の近辺には、名だたる温泉地が連なり、湯巡りの起点としては絶好のポイントになっている。

 空港から車で20分弱のところに、こんな名湯が……と思わせてくれるのが妙見温泉。いわゆる炭酸泉ではないが、軽く褐色に濁った炭酸水素塩泉が、濃厚な炭酸味とともに温泉地の至るところで豊富に湧き出している。妙見周辺では、一泊数千円の格安な湯治宿から、一泊十万円を超える超高級宿まで、さまざまな種類の宿泊施設が存在しているが、温泉に関してはどこもかけ流しが基本で、宿泊料金に関わらず極めてレベルが高い。

 妙見からさらに南下して平地に出ると、西郷隆盛が好んだとされる日当山温泉… 続きを読む

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産経デジタル

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