経営者が知っておきたいビジネスの話(第8回)

社会問題を解決する企業になるにはどうすれば良いか

2016.02.03 Wed連載バックナンバー

 社会的な問題を解決しながら、顧客の共感を得て安定的な業績を上げるにはどうすれば良いのか。本連載の初回では、顧客と共通の価値を生み出し、安定的な業績を実現するための戦略を、第2回では、共通価値を測定する指標を定めるプロセスを紹介しました。

 今回は4つ目の要素として、『社会問題の解決を適切な組織で取り組む』をテーマに、適切な組織戦略についてお届けしていくことにしましょう。

 

社会問題の解決は、適切な組織で取り組もう

 通常の事業と同じように、企業が社会問題を解決し顧客との共通価値を生み出す事業に取り組む際にも、適切な組織戦略が求められます。一般的に社会問題の解決に取り組むビジネスにおいて、特に問題になってくるのが「いかに利益を上げるか?」でしょう。

 社会問題を解決することを優先させれば、コストばかりがかかって利益がまったく上がらないということも十分あり得るからです。そこで、“事業の利益”を軸に、社会問題を解決して顧客の共感を得るビジネスの組織戦略を検討すれば、次の4つのパターンが考えられます。

 

(1) 確実に短期的な収益が見込める場合……既存の組織で対応する

 自社がすでに社会的な使命を掲げ、どのような社会問題に取り組むのかも明確で、収益の上がるビジネスモデルが構築できている場合は、確実に収益を見込むことができるでしょう。

 たとえば、太陽光発電事業などは原子力発電に変わるクリーンエネルギーを推進するソーシャルビジネスといえますが、政府が一定の価格で買い取りを保証していて、買い取り価格以下のコストで発電ができるのなら確実に収益が見込める事業といえます。このような場合、企業は中核事業として既存の組織で社会問題を解決するビジネスに取り組むことができるでしょう。

 

(2) 利益は確実に上がる見込みだが時間がかかる場合……別組織で対応する… 続きを読む

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安部 徹也

安部 徹也

株式会社 MBA Solution 代表取締役

株式会社 MBA Solution 代表取締役。2001年MBAを取得後、経営コンサルティングの事業で起業。近著に『最強の「イノベーション理論」集中講義』 (日本実業出版社)や『ぐるっとマーケティング』(すばる舎リンケージ)などがある。

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