経営者が知っておきたいビジネスの話(第5回)

逆境を競争優位に変えていく戦略とは?

2015.12.10 Thu連載バックナンバー

どんな窮地でも仕組みを考えれば大逆転はあり得る

 通常のビジネスであれば、製品を生産して顧客に販売し収益を生み出すことは当然の活動といえるでしょう。

 ただ、たとえどんなに素晴らしい製品を開発して顧客から受け入れられても、製品にはライフサイクルがあり、いずれは売れなくなって、次の新たな製品を開発できなければたちまち窮地に陥ってしまいますので注意が必要です。

 たとえば、かつて『100円マック』や『プレミアムローストコーヒー』で快進撃を続けたマクドナルドや『液晶テレビ』という画期的な製品で圧倒的なブランドを誇ったシャープでさえ、今や企業存亡の危機に立たされている状況を見ればどんな素晴らしい製品やサービスを提供していたとしても、いずれは売れなくなるということを肌で感じることができるでしょう。

 このようなピンチ陥らないためにも、企業は開発した製品を販売することを考えるだけでなく、“プラットフォーム”を築くという戦略が重要になってきます。

 プラットフォームとは顧客に対して“場”を提供することであり、この“場”にさまざまな顧客が参加し、企業が提供するさまざまなプロダクトでニーズを満たしていくことになります。

 往々にして、ある顧客層のニーズを満たす製品は、他の顧客層のニーズを満たすことがあります。 これらの複数の顧客層に対して“メタソリューション”と呼ばれる『ソリューションのためのソリューション』を提供するプラットフォームを構築することによって、企業はリスクを軽減し、チャンスを極大化することが可能になるのです。

 たとえば、アップルは今や飛ぶ鳥を落とす勢いの企業だというのは誰しもが認める事実でしょう。

 アップルの販売するiPhoneやMacintoshは世界中のユーザーに愛され、新製品が発売されるたびに驚異的な売上を記録しているのです。

 ただ、アップルもかつては製品が売れずに苦しんでいた時代がありました。

 1990年代、アップルのMacintoshはマニアの間では絶大な支持を得ていましたが、IBMがマイクロソフトと組んで市場に投入したパソコンに押され、シェアが急落。一時は大きな赤字から身売り話まで真剣に検討される状況に陥ってしまったのです。

 このアップルの窮地を救ったのが、… 続きを読む

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安部 徹也

安部 徹也

株式会社 MBA Solution 代表取締役

株式会社 MBA Solution 代表取締役。2001年MBAを取得後、経営コンサルティングの事業で起業。近著に『最強の「イノベーション理論」集中講義』 (日本実業出版社)や『ぐるっとマーケティング』(すばる舎リンケージ)などがある。

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