異国でもふるさとの味を!海外日本食事情(第2回)

日本人が知らない日本食も~インドネシアの日本食

2016.02.19 Fri連載バックナンバー

 人口960万人(インドネシア中央統計庁、2010年)を超える大都市ジャカルタには、インドネシア各地の郷土料理はもちろん、いろいろな国の料理店があります。中でも日本料理は、インドネシアの人にも親しまれている外国料理のひとつ。

 1990年代のジャカルタには、日系企業が接待に使うような高級店や駐在員が一杯飲みに行く居酒屋的な店はありましたが、家族で気軽に入るようなセットメニュー中心の定食屋風の店はそれほどありませんでした。それが今では地元の人にも大人気。その理由はどんなところにあるのでしょうか。

 

日本食は「好きな外国料理」第1位

 ジャカルタで発行されている日本語情報紙を見ると、日本食レストランの広告がよく掲載されています。店の所在地もジャカルタ中心部のタムリン通りだけでなく、さらに南のスディルマン通り、スナヤン地区、ブロックM地区など、比較的新しく開発された地域にも広がっているのがわかります。

 日本貿易振興会が2013年12月に実施した「日本食品に対する海外消費者アンケート調査」では、ジャカルタに住む500人の回答者のうち「好きな外国料理」として日本料理を1位に挙げたのは50.4%。1位から3位までを合算すると日本料理は79.2%でもっとも高く、中国料理の59.2%、韓国料理の34.4%を大きく引き離しています。

 日本食の店については、自治体国際化協会シンガポール事務所が興味深い報告を発表しています。「東南アジア日本食事情レポート(PDF)」によると「2012年末の時点で、ジャカルタ特別州レストラン登録店舗数全3,960店舗のうち、日本食メニューを出しているレストランは363店舗だとのことです。(インドネシア料理600店、中華料理442店、韓国料理691店:ジャカルタ特別州観光局)

 地元のインドネシア料理と、国内最大の少数民族で1,000万人を超える華人人口を抱えることから中華料理の店が多いのは当然としても、日本食の人気ぶりがうかがえます。先の「日本食品に対する海外消費者アンケート調査」は海外の6都市で行なった調査ですが、ジャカルタの消費者の日本料理に対するイメージでは「美味しい」が32.4%、次いで「健康に良い」19.8%、「高級感がある」13.0%という回答が続きます。

 

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川崎 典子

川崎 典子

ライター

マレーシア・クアラルンプール在住。出版社、国際協力NGO勤務などを経て、現在、編集・ライター。「海外書き人クラブ」会員。1990年代に1年超の長旅をしたのがきっかけで「歩く旅」にめざめ、以後20年にわたって東南アジアとかかわっています。これまでの訪問国は、アジア地域を中心に20か国以上。歴史や文化を軸に、東南アジアの食や手工芸などについて寄稿しています。

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