仕事術としてのビジネス文書(第2回)

「文書を作るのが苦手」なら見出しから書いてみよう

2015.07.01 Wed連載バックナンバー

 文書作成が得意な人もいますが、苦手な人もいます。多くの人は、できれば避けたい作業だと思っているかもしれません。

 文書作成が苦手な人の多くは、考えがまとまるまで文書を作成できないと思い込んでいるのではないでしょうか。たしかに、既に考えがまとまって伝えたいことが整理されていれば、それを文書として書き出すことはさほど難しくはないかもしれません。

 しかし、考えがまとまっていなければ、いつまでも文書を書き始めることができない場合もあります。書こうと力めば力むほど、ますます書き出せなくなります。

 そこで今回は「書きながら考えをまとめていく」という手法について、紹介します。

 

なぜ、書くことが苦手なのか

 文書作成が苦手な人は、なぜ苦手なのかを考えてみましょう。恐らく一番の理由は、文書化という作業が、考えを明確にすることを強制するからではないでしょうか。逆に言えば、文書化できていない考えは不明瞭である可能性が高いと言うことでもあります。

 考えがまとまっていないと、当然ながら他者に考えを説明する順序も構成されていませんので、書き出しが決まりません。書き出しが決まらなければ文書が書けないと思い込んでいる人も多いでしょう。

 上手い具合に書き出せたはずが、途中から何を書いているのか分からなくなったり、次に書こうとしていたことを見失ったりしてしまうこともあります。特に情報量が多くなると、この現象は顕著になります。

 このようにして、文書作成は苦手になっていきます。

 

実は作文の苦い経験がトラウマになっている?

 私たちは、義務教育から大学の卒業論文作成にいたるまでの期間で、効率良く文書を作成するトレーニングを受けていません。「いや、小学校で作文をさせられた」と言われるかもしれませんが、作文は「文章」を書く練習ではあっても、「文書」作成のトレーニングではありません。ましてや思考整理のノウハウを教えてくれる授業ではありません。

 むしろ作文には、「思ったままを書きなさい」などと、効率の悪い作業を敢えて強いることによって、努力や忍耐を学ばせようとしているのではないかと感じられます。

 作文では、原稿用紙が用意され、遠足に行ったことや読書感想などをテーマに、原稿用紙の右上の升から文字で埋めていく方法が強制されます。ですから、書き出しが決まらないと、どうにも先に進めません。

 しかし、ビジネスにおける文書作成において、この作文のしきたりに束縛されている必要はありません。… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

地蔵 重樹

地蔵 重樹

フリーライター

ニュースサイトやオウンドメディアなどのWebコンテンツや、書籍のライティングを行う。著書に『〈アウトライン記述法〉でA4一枚の文書がサクサクつくれる本』(日本実業出版社)などがある。

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter