温故知新でビジネスを展望する(第3回)

コンピュータが発達した今、人間がすべきこととは

2015.11.05 Thu連載バックナンバー

 ビジネス市場は、これまで数え切れないほどの価格破壊とイノベーションを繰り返してきた。第1回は、家電、流通、カジュアルという3つの象徴的な革命からその源流を追い、第2回は、今まさにその渦中にある情報革命を、人間とコンピュータとの距離の観点から紐解いた。

 最終回である第3回は、人間とコンピュータの関係性から、IT化やITサービスの今後について考えていく。

 

コンピュータがなくなると人間は一日も生活できない?

 電卓の普及により、人間は計算を電卓に頼るようになった。同様に、コンピュータが出現して以来、人間はさまざまなことをコンピュータに依存するようになった。

 複雑な計算は表計算ソフトやプログラムに頼る。計算だけではない。さまざまな情報、知識、人とのつながり、コミュニケーション、ありとあらゆるものをコンピュータに頼って生活している。

 従来の読み書きそろばんのようなものは、今や全てコンピュータの仕事となり、人間はやらなくても済む。従来であれば考えなければならなかったことや、他人と会って聞かなければわからなかったこともコンピュータが教えてくれる。人々は口コミサイトに書き込み、コンピュータは個々の意見や、統計上の数字や傾向を示してくれる。

 人間はどんどん物事を覚えなくなっているし、考えなくなっている。しなくなると当然のことながらその能力が劣化する。人間は計算などできなくていいのだろうか? 物事を覚えなくていいのだろうか? そして、コンピュータがなくなってしまうと、人間は一日たりとも生活できないのではないだろうか?

 しかし、別の見方をすれば、そのコンピュータによって新しいサービスが誕生し、人々に新しい仕事を与え続けているとも言える。コンピュータにできる仕事は委譲し、人間は人間にしかできない仕事に移行する。そして、更にコンピュータを用いた新しいサービスの創造を繰り返している。

 たとえば、交通網が普及し、人々は歩かなくなった。ゲームが普及し、外で体を使って遊ばなくなった。当然、体力は低下する。だからこそ人々はスポーツを楽しみ、スポーツジムに通い、体を鍛え、それを楽しむ。便利になったことにより能力が低下しても、別の手段でそれを補い、それを支援することもまた新たなサービスとなるのだ。

 

コンピュータは確実に人間の領域を奪っている

 それでは「コンピュータにもできる仕事」「人間にしかできない仕事」とは何だろうか。… 続きを読む

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峯 英一郎/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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ライター・キャリア&ITコンサルタント

IT企業から独立後、キャリア開発のセミナーやコンサルティング、さまざまな分野・ポジションで活躍するビジネス・パーソンや企業を取材・執筆するなどメディア制作を行なう。IT分野のコンサルティングや執筆にも注力している。
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