昭和を疾駆した名車たち(第3回)

なぜ自動車にはたくさんの税金が課せられるのか?

2015.10.19 Mon連載バックナンバー

 この国では自動車を“購入”“所有する”ことで複数の税金が課せられる。その税金は、おおむね9つあるとされる。車種や搭載するエンジンの排気量、年式などによって税の種類や税率・税額が変わるなど、かかる制度はやたらと複雑だ。今回は、複雑なクルマに関わる税の仕組みを考えてみる。

 

合理的でも体系的でもないクルマの税

 自動車にかかる税金を列記すると、1.自動車取得税(購入時)、2.消費税(購入時)、3.自動車税もしくは軽自動車、4.自動車重量税(購入時および車検時)、5.揮発油税、6.地方揮発油税(地方道路税)、7.軽油取引税、8.石油ガス税、さらにクルマを使用・管理・給油する費用にかかる9.消費税(二重課税)など、だいたい9つとなる。日本自動車工業会の試算によると、自動車にかかわる2014年度の税収は、二重課税と批判される消費税を含めて8兆円弱だという。

 私たちがクルマを購入しようとすると、その消費行為に上記のようなさまざまな税金が掛けられる。すべて合わせると決して安くない金額だ。

 クルマを所有すると毎年、自動車税または軽自動車税がかかり、車検のたびに再び重量税が課される。また、クルマを動かすにはガソリンなどの燃料が必要で、これにも揮発油税と地方揮発油税、ディーゼル車なら軽油引取税、タクシーなどの液化石油ガス(LPG)自動車なら石油ガス税が必要だ。もちろん、これらも消費税の対象だ。あからさまな二重課税である。

 自動車税は車種や用途(乗用車か貨物車などの区分)、重量税は重量など、クルマにかかる税はそれぞれ細かく分けられている。省燃費など環境性能が優れたエコカーとして認定された車種を優遇する「エコカー減税」も、自動車税、自動車取得税、自動車重量税などがあり、極めて複雑だ。また、今年4月から施行された「2015年度の税制改正」で燃費基準が厳しくなるに伴い、減税の割合がさらに細分化され、軽自動車税にも新たな制度が導入される。

 

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吉田 恒道

吉田 恒道

フリージャーナリスト&エディター

大学卒業後、世界のモード界を取材するファッション誌編集部でキャリアをスタート。自動車専門誌副編集長、男性ライフスタイル誌の編集長を複数務めた後、独立。フリーランスのジャーナリスト&エディターとして活動。近著に『シングルモルトの愉しみ方』(学習研究社)があり、2015年3月に電子書籍としても発売される。

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