目的なき戦術に頼ってないか?戦略と戦術の違い(第1回)

戦略と戦術で従業員を“縛る”ことが成功に繋がる

2015.08.05 Wed連載バックナンバー

 「戦略」と「戦術」という言葉を聞いたことがない人はいないでしょう。もともと戦争に使われていた用語で、いかに相手国に勝つか?という策を導き出すためのものでしたが、最近ではこの言葉がビジネスにも多用されるようになっています。たとえば、競合に勝つには? 市場シェアを上げるには? 売り上げを2倍にするには? などを考える際に、「戦略」と「戦術」を考えます。

 前記の疑問は経営上の目標であって、社長をはじめとした企業人は、この目標の為に全力を尽くさねばなりません。ただ単にがむしゃらに頑張ってもダメです。そもそも頑張ることの意味も曖昧なのに、社員に「頑張れ」とはっぱをかけても効果はありません。かえって社員の士気の低下を招くのみです。

 紐解くヒントが「戦略」と「戦術」という言葉にあります。今回はこの2つの言葉の違いを理解し、ビジネスで成功するための方法を探っていきましょう。

 

戦略とは「何をするか」

 まずは「戦略」について紐解いてみましょう。戦略とは、一言で言えば「何をするか」です。英語で言えば「What to do」に相当するものです。

 たとえば、ある企業が「当社は売り上げ拡大のために、顧客先企業Aとのみ重点的に取引を進める。リソースは全てA社との取引が成功するように注力する」といった方針を採用した場合、立派な「戦略」です。A社に絞るということは、B社から魅力的な取引が来ても断る、C社、D社とは一切の商談を行わないということが「戦略を決めた文面」から分かるからです。言葉を換えれば「戦略」を決定することは、捨てるものが明確になることです。今回の例では、「B, C, D……などなど、A社以外のいかなる会社とも取引を一切しない (捨てる)」ということが明確になっています。

 

戦術とは「どのように行動するか」

 一方で「戦術」とは、一言で言えば「どのように行動するか」です。英語で言えば「How to do」に相当するものです。

 たとえば、先のA社との戦略を踏まえて、「A社との信頼関係を強化するために、A社の営業人員を2倍にする。そして、各商品担当者が少なくとも週に1回は商談を行う」といった方針を採用するとします。これは… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

村上 哲也

村上 哲也

コンサルタント兼ライター

ゼロベースでのコンサルタントには定評があり、担当する顧客とは「戦略」から始め「戦術」まで実行させる本格派。2013年より本業の合間にライター業務も行っており、コンサルタント関係に留まらない幅広い記事の記載を行っている。http://midorinooka2014.wix.com/business-consulta-jp

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter