意外と知らないメールの書き方講座(第4回)

これならカドが立たない!断りのメールの使い分け方

2015.05.23 Sat連載バックナンバー

 お客さまからの要望にはできるだけ対応したいところですが、現実的に対応ができない場合があります。そのような時に、角を立てたくないばかりに回りくどい言い回しで返信をしてしまうと、できるのかできないのかが相手に明瞭に伝わらず、相手が都合良くできると解釈した場合には、後で取り返しが付かない事態になりかねません。

 ではどのようにすればこちらの意図をきちんと伝えられるでしょうか。今回は適切な断りメールの書き方を紹介します。

 たとえば短納期の依頼を受けて下記の様に返信したとします。

 5月15日までに10,000部の納品は、弊社にとっては大変厳しい納期でございます。

 今後とも、一層の努力を行って参りますので、よろしくお願いします。

 上記のメール文では、書き手は「できない」と回答したつもりが、読み手は「何とかなるようだ」と解釈してしまい、後日大きな問題となるでしょう。ここはやはり、下記の様に明確にできないことを伝える必要があります。

 5月15日までに20,000部納品とのご依頼ですが、工場と調整したところ、ご指定の納期では製本工程が間に合わないことがわかりました。

 大変申し訳ございませんが、ご要望に添うことができません。

 一方、無理ばかりを要請してくる相手で、できれば関係を断ちたい場合は、きっぱりとした断りの意思をシンプルに伝えるメールを出す必要があります。

 

断りのメール形式

 メールで相手に失礼が無いように断りを入れるには、ただ断りの意思を表示するだけではなく、いくつかの手順を踏む形式が有効です。

(1)まず、自社に打診をしてくれたことに対するお礼を述べます。これは、自社を選んでくれたことや、ここなら何とかしてくれるのでは無いかと頼ってくれた事へのお礼になります。

(2)次に、断るに当たって、こちらも十分に検討努力を行ったことを伝えます。決していい加減に即答したのではないことを表します。

(3)そして丁寧ながらも明確に、対応できないことを伝えます。表現としては「ご要望に添うことができません」や「お引き受けいたしかねます」、あるいは「お役に立てそうにありません」といった柔らかい言い回しになります。

(4)その後、断る理由を簡単に示し、可能であれば代替案を提案することで、誠意を示します。

(5)結びには、今回は断らざるを得なかったが、今後もおつきあいいただきたい、という意思を示してメールを終えます。

 一方、これを機会に関係を断ちたい場合は、上記の(2)と(4)、(5)の全てあるいは一部を省くことで、余韻を断ちます。

 

断りメール使い分けサンプル

 前述した断りメールの形式に沿って、2種類のサンプルを用意しました。前者は、今後も良好な関係を継続したい相手に対する断りのメールサンプルです。後者は、これを機会に関係を断ちたい相手に対するメールサンプルです。… 続きを読む

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地蔵 重樹

地蔵 重樹

フリーライター

ニュースサイトやオウンドメディアなどのWebコンテンツや、書籍のライティングを行う。著書に『〈アウトライン記述法〉でA4一枚の文書がサクサクつくれる本』(日本実業出版社)などがある。

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