少子高齢化で変わる働き方(第3回)

男性育休にパタハラの壁、風土変える工夫は

2014.05.10 Sat連載バックナンバー

 育児休業取得者に雇用保険から賃金の50%を支給する「育児休業給付」が2014年度から、最初の半年は67%に引き上げられる。夫婦とも育休をとれば給付額が最大になり、経済的理由で育休取得に消極的な男性の取得率を向上させる狙い。しかし、心理的ハードルや周囲の心ない言葉など、男性育休第一世代も苦労が多い。「パタニティ(=父性)・ハラスメント」とされる男性の育児参加を阻む職場文化を変える動きも起きている。

 「早まるな。キャリアが台無しになるぞ」「教育費にそなえて残業してカネを稼ぐのが家長のあるべき姿だろう」

 都内在住の40代会社員の男性は、第一子の誕生で4カ月の育児休業を上司に申請したところ、こんな言葉を浴びせられた。自身も働き盛りだが、別の会社で共働きの妻も責任の重い管理職。夫婦で分担して育休をとると決めたところだった。

 

男性の育児参加阻む「パタハラ」

 ワーク・ライフ・バランスに詳しい東レ経営研究所の渥美由喜主席コンサルタントは、育休取得をはじめ、男性の育児参加を阻むような言動を「パタニティ・ハラスメント」(略称パタハラ)と呼んでいる。パタニティは英語で父性を意味する。12年で男性の育休取得率は、過去最高の前年度から0.74ポイント低下して1.89%に。渥美氏は「背景には取得したくてもできないパタハラ問題がある」とみる。

 日本社会で共働き世帯が専業主婦世帯を明確に上回ったのは、1990年代半ば以降。その頃までに子育てを終えた世代では「男性の育休は必要ない」と考える上司も少なくない。こうした環境では昇進どころか「白い目でみられるのでは」(30代会社員)と、部下が休業申請すらしにくいのが現状だ。

 パタハラが生まれるような事態を未然に回避しようと、男性育休促進に思い切った対策に乗り出す組織も出ている。… 続きを読む

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産経デジタル

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