世界の冠婚葬祭事情(第4回)

どうして小学生がケーキ入刀?~スペインの冠婚葬祭

2016.01.08 Fri連載バックナンバー

 スペイン人の一生には3つのおめでたいイベントがあります。それは洗礼式、初聖体受領式、そして結婚式。宗教の自由が認められ、また宗教離れが進むスペインですが、人々の生活の中には冠婚葬祭からお祭り、季節のイベントにいたるまでカトリック教会が根付いており、この3つの慶事はどれもカトリックの7つの秘跡に含まれます。

 今では宗教婚ではなく民事婚を選ぶカップルも増えているものの、洗礼式と初聖体拝領式は聖なるカトリックの儀式。スペインに住んでいると、これらのお祝いに出席する機会もあるはず。さて、いったいどんな儀式で、招待されたらどうすればいいのでしょう?

 

プリメラ・コムニオンってなんのこと?

 「今度ウチの娘のコムニオンがあるので、ご招待します」

 そう誘われ、「コムニオン???」という疑問がわくのは当たり前のこと。日本で暮らしていると、信徒以外には無縁の話です。コムニオンは日本語でいうと聖体拝領。ここでまた、聖体とは? という疑問が生じますね。カトリック教会の聖体はキリストの体を意味する「オスティア」とよばれるウエハース状の食べ物で、ミサの最後に神父様が口に入れてくれます。これが聖体拝領、すなわちコムニオンなのです。

 話はそれますが、このオスティアは信徒だけに授けられるもの。もし信徒でないのなら、いかなるミサであっても、ほかの人たちがオスティアをもらいに行くからといって、自分も席を立つ必要はありません。

 乳児のときに洗礼を受けるのは本人ではなく親の意志ですが、初めて聖体をいただくには教義を理解し、自分の意志で信徒となる決心をすることが前提になります。そのために子どもたちは教会やカトリック系の学校で開かれるカテケシスという信仰教育に通います。たいていは小学校に入学した6~7歳頃からはじめ、週に1回だと所要期間は3年間。これを終えると、晴れて初聖体拝領式(スペイン語でプリメラ・コムニオン。一般にコムニオン)に臨むことができるのです。

 

コムニオンの宴はまるで結婚式… 続きを読む

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田川 敬子

田川 敬子

スペイン在住ライター

東京都出身。海外書き人クラブ所属。大のスペイン好きが高じて2002年春よりバレンシア在住。日系企業と地元企業のOLを経て、現在はフリーで通訳や日西企業間のビジネスサポート、ガイドブックの仕事のほか、『地球の歩き方』等のサイトにスペイン情報を寄稿中。『NHK地球ラジオ』等ラジオ出演も多数。

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