経営学を効率的に学ぶためのヒント

経営者は経済学についてどこまで学ぶべきか?

2015.03.04 Wed連載バックナンバー

 「経営者は経済学を学ばなければならない」。この言葉はビジネスの世界で頻繁に言われます。事実、経済に関する書籍、経済新聞、経済雑誌、経済学に関するセミナー等が多く存在しているということは、多くの方が経済に関して学び、情報に必要性を感じている為であり、経済を学ぶこと自体は価値があり、仕事上で役に立つ機会があるのでしょう。

 しかし、経済学を取り入れて売上が倍増した、経営者が飛躍的に経営能力が高まったというような話を聞くことは少ないです。経済学を取り入れるからといって、会社が絶対に絶対に黒字になる、会社が絶対に倒産しない、ということは約束されていません。

 このような点をふまえると、経営者が忙しい時間を割いて経済学を勉強するよりも、効率よく経済学を学んで経営判断の参考にする、というような取り組みの方が良いのではないでしょうか?

 そこで今回は、経営者は経済学についてどこまで学ぶべきか、経済学について効率よく学ぶ範囲の目安をお伝えします。

 

経済の観点から、仕事や世の中を考える力を身につける

 経済学は学び出せばキリがありません。そこで最初に「ある一定ラインを越えるか」を考えるべきでしょう。

 その一定のラインとは「経済学を利用して、仕事や世の中について考える力を身につけるか否か」です。

 たとえば、「○時間でわかる経済」や「雑学としての経済の入門書」というような本を読むことは、著者が書いた知識を覚えるだけなので、自分で考えることはほぼありません。ニュース等で経済の話を聞き「あの本で読んだ」、「この前のセミナーで聞いた話だ」というように知識を覚えているという状態であり、経済学を理解しているというより経済用語や経済における断片的な知識が増えるに過ぎません。

 数学で言うなら掛け算の九九を覚えてはいるが、掛け算の計算式を考えながら答えを出すことができない状態に似ています。経済用語や知識はあるが、自分なりに経済学の視点から考えることができない。これが「一定ラインを超えていない」状態です。

 この状態でもビジネストークとして経済の話をある程度理解したり会話を成立する事は可能です。ただし、経済学の断片的な知識が増えるだけであり、経済学を利用して仕事や世の中について考えることができるラインには達する事は非常に困難であると考えてください。

 

そのニュースで、テレビ局や新聞社はどう収益を上げているか?

 経済学について「一定ラインを越える」段階まで学ぶと、経営に関連する事やニュースなど自分の身の回りの事柄等を、経済学を通して考えることができるようになります。

 その為には、経済に関して自分で考える力が必要になります。先程もお話しましたが、九九を暗記して答え出すのではなく、自分で考えて計算しなければなりません。では、どのようにしてその力を養うかというと、一番おすすめなのは、資格試験用のミクロ経済学マクロ経済学の参考書と問題集を出来るまで解くという地味な作業です。これができるようになると、確実に経済学という観点からも物事を考えることができます。

 具体的な例として、テレビニュースと新聞の内容が大きく異なる場合を考えてみましょう。… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

荒尾 つよき

荒尾 つよき

フリーライター

起業&経営資料作成所(http://www.asian-consultants.com/)を運営。起業や経営に必要な会計、営業、経営課題解決に関わる内容を執筆している。

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter