部下の信頼を得るために必要なこととは

山岡鉄舟に学ぶ、リーダーとしての心構え

2015.03.13 Fri連載バックナンバー

 リーダーに何が必要かと問われれば、経営戦略、プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力、交渉力、強い営業力等さまざまな能力の必要性が挙げられると思います。しかし、これらの能力は、仕事をやり遂げる為の手段です。目的は自分のすべき仕事をやり遂げる事ではないでしょうか?

 現在はこのような能力を過度に重視して、さまざまなビジネススキルを習得する事が重要と考えられる傾向が強いと思います。その結果、リーダーとしてのビジネススキルは高いが組織を上手くまとめることができない、周りの人がついて来ないというケースが増加しています。

 ビジネススキルは重要ですが、人がついてこなければ組織は上手く運営できません。そのように考えると、人を率いる能力がリーダーにとって最初に必要な能力の1つと言えるでしょう。そこで、短期間で多くの人を率いた大きな実績のある山岡鉄舟が実践した言動から、リーダーの心構えを学んでいきたいと思います。

 山岡鉄舟(以下、鉄舟)は幕末から明治にかけて生きた政治家で、西郷隆盛との会談により、江戸城無血開城を導いたことで有名です。幼少より剣と書の修行に励み、剣を極めんとする中で禅にも取り組むことにより、更なる精進を求めました。明治期は宮内庁に出仕し、明治天皇に10年間仕えました。晩年は自身の道場で後進を鍛えながら、訪れる多くの人々を手助けする人生でした。

 このテーマでは、彼のリーダーシップについて見ていきます。鉄舟の歴史的な偉業に関する詳しい内容には触れませんのでご了承下さい。

 

問題のある組織を20日間で変える方法

 鉄舟の人としての魅力、リーダーとしてふさわしい人物ということが良く分かるエピソードを紹介します。

 明治4年(1871年)、鉄舟は大久保利通の依頼で茨城県へ参事、つまりリーダーとして赴任しました。依頼された任務は、2派に分かれ、武力攻防を続けている内紛を解決させるというもの。鉄舟は内紛を解決すれば辞任するという条件で、水戸に単身赴任をします。

 鉄舟は着任日初日、定時に出勤し、職員達に驚きを与えました。なぜなら当時の県庁では、幹部クラスには早く出勤する習慣はありません。鉄舟の仕事に対する真摯な姿勢は、混乱している県庁職員達に強い印象を与えました。そして鉄舟は、昼頃に出勤してきた幹部達を一喝します。

 一喝された幹部たちは怒りに燃えて、仕返しをしようと考えます。… 続きを読む

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荒尾 つよき

荒尾 つよき

フリーライター

起業&経営資料作成所(http://www.asian-consultants.com/)を運営。起業や経営に必要な会計、営業、経営課題解決に関わる内容を執筆している。

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