ビジネスの局面に覚えておきたい「使える知識」(第3回)

地震・雷・火事・クレーマー……法人保険の重要性

2015.05.01 Fri連載バックナンバー

 あなたの会社では、保険が必要だと感じていますか?

 法人向けの保険には、さまざまなものがあります。保険会社や代理店は、「税金対策になりますよ」、「退職金を準備する効果があります」、「社長様にもしものことがあった場合に備えませんか?」など、いろいろな角度から保険の必要性を訴えてきます。

 確かに、保険はうまく活用すれば、非常に便利なものです。しかし、近年の複雑になりすぎた保険は、保険料の割に補償内容が充分とは言えないものが多く、「加入すべき」と手放しで言いきれるものが減ってきています。

 法人が少なくとも加入しておきたい保険は、「火災保険」、「PL保険(製造物賠償責任保険)」、「生命保険(零細企業のみ)」の3つだけ。これで、火災保険で火事や水害など、PL保険で顧客からの損害賠償請求、生命保険で社長を突然失うこと、といった最低限のリスクから会社を守ることができます。

 それでは、順に詳しく見ていきましょう。

 

もらい火にも備える火災保険

 もしも、あなたの会社が火事で燃えてしまったら……。こう考えたことはありませんか?

 「火事が起きるような会社ではないし、もらい火なら損害賠償請求すれば済む」というのは、実は間違いです。日本には、「失火責任法」という法律があります。この法律によると、「失火の場合、重過失による火災でなければ、損害賠償を請求することができない」となっているのです。つまり、もらい火で会社が消失した場合は損害賠償請求できないため、自分が加入している火災保険を使う以外に方法がないのです。

 また、地震・噴火・津波による被害に保険をかけたい場合は、「地震危険担保特約」をつけなくてはなりません。個人加入の地震保険と同じく、火災保険に加入の上で特約をつける形で契約します。ただ、特約保険料は企業の規模や補償範囲によって大きく異なり、かなり割高です。「地震危険担保特約」までつけるかどうかは慎重に検討するべきです。

 なお、保険とは別次元の話ですが、会社の生産拠点や営業拠点を分散することで、災害への備えとすることができます。たとえば、工場であればこのような対策を取ることができます。

 ある商品を作るための金型の中には、生産方法が変わって使わなくなったものもあると思います。これを別の工場で保管しておけば、災害で工場を失った場合でも、少ないながらも最低限の生産を続けることも可能です。

 

シンプルな保険料でわかりやすいPL保険

 もうひとつ、最低限加入しておきたいのが、… 続きを読む

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横山 研太郎

横山 研太郎

ねこのてFP事務所 代表

富士通株式会社退職後、メーカーの経営サポート等を行う。現在は、ファイナンシャル・プランナーとして、資産運用を柱としたアドバイスをするだけでなく、学生への金融教育にも取り組んでいる

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