ビジネスの局面に覚えておきたい「使える知識」(第1回)

中国の故事に学ぶ、後継者への正しいバトンタッチ法

2015.04.03 Fri連載バックナンバー

 書店のビジネス本コーナーに行くと、「帝王学」という題名がついた本を見かけることでしょう。この帝王学とは、どういう学問のことを表すかご存知でしょうか。

 帝王学とは、「後継ぎに対する教育」のことです。具体的には、会社や家系を後世へと存続させるための教育です。経営学や経済学のように明確な定義があるわけではありませんが、ビジネスを長く続けるためには学んでおいた方が良いでしょう。

 帝王学の考え方が如実に表れている有名な中国の故事に、「創業は易く、守成は難し」というものがあります。唐の時代、第2代皇帝「太宗」(生年598年~没年649年)の逸話です。どのような話なのか見てみましょう。

 

故事「創業は易く、守成は難し」

 太宗が第2代皇帝に即位して10年ほどの頃のこと。太宗は、側近たちに「創業(新しく始めること)と守成(新しく始めたことを守っていくこと)のどちらが困難なものだと思うか」と尋ねました。

 臣下の房玄齢(ぼうげんれい)は、「乱世で戦っているときは、戦いに勝ち抜かなくてはなりません。だから、創業の方が難しいと思います」と答えました。一方、別の臣下の魏徴(ぎちょう)は、「新しい帝王は人民から喜んで迎えられます。しかし、その後に驕りたかぶれば、人民に負担がかかり、国が衰えていきます。よって、守成の方が難しいと思います」と答えました。

 二人の異なる主張に、太宗が答えました。… 続きを読む

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横山 研太郎

横山 研太郎

ねこのてFP事務所 代表

富士通株式会社退職後、メーカーの経営サポート等を行う。現在は、ファイナンシャル・プランナーとして、資産運用を柱としたアドバイスをするだけでなく、学生への金融教育にも取り組んでいる

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