読まずに飲むな!海外アルコール事情(第6回)

仕事中でも職場でワイン~フランスのアルコール事情

2015.11.22 Sun連載バックナンバー

 フランスで働き始めて少し経ったある日のランチタイム。同僚のクレモンの周りに人だかりができていた。私の視線に気づいた彼、おもむろに近づき……。

 「今日誕生日なんだ!」と微笑みながら渡したものは、良く冷えたシャンパンのグラス。

 「サンテ!」(乾杯)の掛け声とともに各々グラスを重ねつつ、同僚たちはおいしそうに飲み干してゆく。おいおい午後からも仕事しっかり残ってるのに……。飲むのを若干ためらっていると……。

 「なんて顔してるんだ、大丈夫だよこれくらい! それともその程度で酔っ払うのか?」と、まるでこちらが非常識なヤツという反応。

 フランスでは誕生日や婚約、子供の誕生や退職などのイベントがあると同僚にシャンパンを振る舞う習慣がある。あれから4年経った今でも、この日の出来事は最初のカルチャーショックとして色濃く心に残っている。

 

ビジネスランチでも。昼食のお供はワイン?

 「ちょっと昼間飲みすぎちゃって」

 証券会社に勤めるファビアン、昼間のビジネスランチで出されたワインがよほど気に入ったらしい。今では驚かなくなったが、ランチタイムに同僚とレストランに行ったり、顧客とビジネスランチをする際には、ワインが当然のように登場する。昔は朝食という概念がなく、そのぶん昼食をしっかりとる傾向にあったフランスでは、その文化的背景からも読み取れるように昼食を重視する人が多い。

 もちろん忙しいビジネスマンはテイクアウトなどで簡単にすませる人も少なくないが、社員食堂にも一人用のミニボトルワインが常備されており、昼食時にワインを始めアルコール類を1・2杯飲むことは至極当たり前のこととして考えられている。ただし当然だが赤い顔して午後の仕事をするのは問題外だ。

 

仕事の後は、飲み会ならぬアペリティフ(食前酒)を飲みにバーへ

 昼間からワインをあおる彼らでも、仕事の後は日本のように居酒屋やバーへ食事を兼ねた「飲み会」に出かけることはほとんどなく、真っすぐパートナーの待つ家へ颯爽と帰ってゆく。しかし… 続きを読む

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ラボレル 友里恵

ラボレル 友里恵

フランス在住ライター

三重県出身。海外書き人クラブ所属。早稲田大学卒業後、かねてよりの夢であったパティシエを目指し日本で修行後、渡仏。ライター業の傍ら、フランス人だらけの職場で日々パティシエとして働き、気づけば在仏3年目に突入。

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