読まずに飲むな!海外アルコール事情(第4回)

人気はビールとワイン~イギリスのアルコール事情

2014.10.25 Sat連載バックナンバー

 「パブで飲むのは“リアル・エール”に決まっているさ」

 少なくとも週に3回はパブ通いという銀行員のニックと一緒に飲みに行き、イギリス人はどんなアルコールが好きなのかを聞いたときの答えがこれだ。

 

イギリス人が愛してやまない「リアル・エール」

 イギリスではニックのように、リアル・エールのことを語ると熱くなる酒飲みは多い。リアル・エールはビールの一種なのだが、普通のビールとはちょっとわけが違う。

 日本では低温でじっくり発酵させるラガービールが大多数を占めるのに対して、常温(約15〜25度)で短時間に発酵させるのがエールだ。液面で発酵をすすめる酵母を使う「上面発酵」という手法で醸造され、「カスク」と呼ばれる樽の中に詰められた後にも二次発酵を続けるため、“生きたビール”であるといわれる。また、その製法により、泡がほとんどなく、麦芽やホップの味わいが前面に出るため、ブランドごとの個性の違いが大きいのが特徴だ。

 「リアル・エール」という名称は、1971年にCAMRA(Campaign for real Ale)という消費者団体が提唱したもので、フィルターで濾過し、殺菌処理をされ、醸造後に泡を注入された一般的なビールとは異なる。つまり、このビールは醸造所から出荷された後も発酵を続けているので、パブに届いてからも、入念な管理が必要なのだ。だから、ニックいわく「ちゃんとしたパブ」に行かないと、おいしいリアル・エールは飲めないのだという。

 では、どうやってちゃんとしたパブを見つけるのかと聞くと、「冬でも外まで人があふれているようなパブなら確かだね。あとは、店に入ってカウンターに並んでいるハンドポンプにつけられたビールの名前を見ればだいたいわかるよ」とのこと。行列のできる店がおいしい、というのは、パブにおいても同様のようだ。

 

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マクギネス 真美

マクギネス 真美

英国在住編集者&ライター

海外書き人クラブ所属。9年半の雑誌編集者時代を経て2003年渡英。共著『ハッピーハッピーロンドン』(双葉社)。イギリス最新情報をブログ(http://mamimcguinness.com/)にて発信している。

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