読まずに飲むな!海外アルコール事情(第3回)

お酒は大好き、でもタブー?インドのアルコール事情

2014.10.18 Sat連載バックナンバー

 とある日系企業の社内にて。久しぶりに会った同期のA君と立ち話をすると、なんだか相手の表情が浮かない。

 「インドに駐在が決まったよ」

 酒豪で有名なA君。“インドはあまり酒が飲めない国”と噂で聞いているようで、落ち込み具合が半端ではない。インド出張経験のある別の同僚が「確かに酒が飲めるレストランは少なかったな」と追い打ちをかけて、A君はすっかり顔面蒼白に……。

 近年の目覚ましい経済発展により、中国にかわる新たな海外進出先として注目されるインド。現在では、1,000社近くの日系企業がインドに進出を果たしている。

 首都ニューデリー及び隣接都市のグルガオンにおいても、日本人向けサービスは着々と増え、一昔前よりは格別に暮らしやすくなったと言われる。しかし、依然として、日本人が満足できる娯楽やナイトライフが充実しているとはいえず、日々のストレスを溜める駐在員も少なくない。

 一日の疲れを宵酒の一杯で癒やしたいビジネスマンも多いだろう。今回は、インドの飲酒事情を探ってみたい。

 

インドで飲酒はタブー!?

 まず押さえておきたいのが、インドにおける飲酒意識だ。今でこそ「インドで飲酒はタブー」と思われがちだが、実際は、歴史を遡るとそうでもない。地方によってはドブロク風の地酒を昔から製造を行っていたり、植民地時代にはポルトガルやイギリスの指導下で、インドワインの生産が盛んに行われていたらしい。

 しかし20世紀に入り、インドで禁酒運動が本格化したことから、飲酒は後ろめたいものに変わっていった。以降、酒を提供するバーは薄暗くカーテンで閉ざされ、「酒とは男性がひっそりと呑むもの」というイメージが定着したため、「インドで飲酒はタブー」という印象ができあがったのだ。

 とはいえ、近年は都心部を中心に明るい雰囲気のバーやクラブも登場し、女性が飲酒を楽しむ姿も一般的になり、飲酒をめぐる状況は刻一刻と変化しつつあるといえよう。

 

ドライデー、禁酒州も。インド独特の酒事情… 続きを読む

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さとう 葉

さとう 葉

フリーランス・ライター&エディター

海外書き人クラブ所属。東京、インド、台湾を経て、現在タイ(バンコク)に在住。旅では分からない居住者ならではの視点から、様々なメディアに情報発信中。

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