読まずに飲むな!海外アルコール事情(第1回)

ワイワイ飲むのが基本です!~台湾のアルコール事情

2014.10.02 Thu連載バックナンバー

台湾人は晩酌をしない?

 台北に初めて出張に来た日本人のAさんは、一日の仕事をようやく終えて軽く夕食を食べようと、会社近くの麺食堂へ。小ぶりの麺や水餃子が安価で食べられるその食堂は、すでに食事中のサラリーマンでいっぱいだ。

 席に着いたAさんの気持ちは「まずは何より、グビッと一杯」。台湾ビールを注文し、コップを一気にあおってひとまず喉を潤した。ふと店内を見回すと、満席に近い店内なのに晩酌をしているのは自分一人だけ。日本のこの時間ならばありえない光景に、Aさんは目をパチクリさせて「あれれ、なんで俺だけ……?」

 はじめて台湾を訪ねた日本人が、まず驚くのが飲酒習慣の違いだろう。台湾では、晩酌の風景があまり見受けられない。台北の食堂で一人晩酌をしながらご飯を食べているのは、たいてい日本人だったりすることも。

 台湾の人々にとっては、お酒とは、宴を彩る名脇役で、美味しい料理を囲んで人と一緒に飲むべきもの。普段の食事に一人だけで晩酌するのは、あまり好まれない行為なのだとか。

 とはいえ、巷の食堂で晩酌風景をあまり見かけないからといって、「台湾人はお酒を飲まない」と決めつけるのは早計だろう。家飲みや、親しい仲間うちの宴会では、とことん飲むのが台湾式。このギャップに最初、日本人は大変驚いてしまうのだ。

 

台湾の宴会マナーにご注意を

 台北に赴任したばかりのBさんは、社内の歓迎会で高級中華料理店へ連れられた。豪華な料理とともに紹興酒が登場。小さな杯が各自に配られ、「お、やっぱり中華料理には紹興酒だよな」と、ホクホク顔のBさん。

 乾杯後、杯の酒を一口で一気に飲み干すと、すかさず誰かがBさんの杯に酒を注いで、再び乾杯の音頭が会場に響いた。

 その後も、乾杯しては、一気飲みして、またすぐさま注がれるというバターンが延々と続くので、(こんな早いピッチでは、すぐにダウンしてしまう……)と考えたBさんは、チビリチビリと飲む作戦に変更した。ところが、それに気づいた台湾人の同僚に「全部飲まなきゃダメですよ」と、小声でささやかれてしまう……。… 続きを読む

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さとう 葉

さとう 葉

フリーランス・ライター&エディター

海外書き人クラブ所属。東京、インド、台湾を経て、現在タイ(バンコク)に在住。旅では分からない居住者ならではの視点から、様々なメディアに情報発信中。

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