成果主義から「楽しめる仕事・職場」幸福主義へ(第3回)

成果を生み出すなら、まずは従業員の「幸福感」から

2014.11.25 Tue連載バックナンバー

 成果主義が根本的に持つ問題に対する解決の糸口を、社会学、心理学的見地から明らかにする本連載。第2回では、成果主義に潜む本質的な課題の解決策として、仕事に没頭すればするほど成果が出るという「フロー理論」を紹介した。成果主義が抱える問題とどうつながり、どう解決へと導くのか、現代社会の仕事観から読み解こう。

 

「幸福感」を求める傾向

 内閣府の「国民生活に関する世論調査(平成26年度)」によると、「心の豊かさ」を求める人の割合が63%と、「ものの豊かさ」を求める人の割合(31%)よりも多くなっている。両者は昭和54年に逆転して以来、今日に至るまで毎年その差が広がり続けている。生涯の多くの時間を費やす職場においても、心の豊かさが求められていると言えよう。

 また、平成26年の厚生労働省「働きやすい・働きがいのある職場づくりに関する報告書(PDF)」によると、「働きがいがある」と感じている人は、「働きがいがない」と感じている人に比べて、働く意欲が高く、離職率が低く、会社の業績が高い。働きがいの有無は、働く人の心の豊かさだけではなく、会社の業績にも相関のあることが確認されている。

 仕事を楽しめている人は人生をも楽しめており、逆に仕事を楽しめていない人は人生を楽しめてないというデータもある。2005年にインテリジェンスが行った仕事や人生の充実感に関する意識調査結果によると、「仕事を楽しめていない」とする回答が全体の過半数を超え(64.9%)、同様の回答者のうち半数以上(52.7%)が「人生を楽しめていない」と感じているとしている。その一方で、「仕事を楽しめている」との回答(35.1%)した人のうち「人生を楽しめている」と回答した人が大半(81.7%)を占め、仕事と人生の楽しさには因果関係があり、人生を楽しむためには仕事を楽しくするこが大きく影響していることが示されている。

 人々は「ものの豊かさ」よりも「心の豊かさ」を求め、実際、職場においても、働きがいを感じている人は、働く意欲を感じるだけではなく、離職率も低く、業績を上げている。更に、仕事を楽しめている人は、人生をも楽しめており、逆に、仕事を楽しめていない人は、人生も楽しめず、成果を上げることも難しいようだ。

 

新卒者も「楽しさ」を求めている

 では、これから働こうとしている人々の意識はどうであろうか。調べによると新卒学生も「楽しく働きたい」という意識が高いようである。… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

峯 英一郎/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

峯 英一郎/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

ライター・キャリア&ITコンサルタント

IT企業から独立後、キャリア開発のセミナーやコンサルティング、さまざまな分野・ポジションで活躍するビジネス・パーソンや企業を取材・執筆するなどメディア制作を行なう。IT分野のコンサルティングや執筆にも注力している。
https://www.facebook.com/mineeii

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter